中国検索最大手の百度(バイドゥ)は先ごろ、不動産情報サイト「百度房産(fang.baidu.com)」をローンチした。現在は北京市、上海市、広州市、深圳市、天津市の物件情報を公開している。

同サイトには人気物件や新規公開物件などの情報のほか、周辺のショッピング情報や地下鉄駅へのアクセスなど不動産購入を検討する上で役立つ情報が掲載されている。また、人気物件ランキングや各デベロッパー専門コーナーなども開設している。

ユーザーは物件リストから数多くの物件情報を閲覧できるほか、各物件の立地エリアや住戸プラン、価格などで絞り込み検索することも可能。百度房産は掲載情報のうち、とくに住戸プランと周辺交通情報に力を入れている。

ユーザーは関心のある物件をクリックするだけで詳細な情報が得られる。表示される物件情報には全住戸の平均価格や価格レンジ、面積、住戸プラン、販売開始日時、住所などの基本要素が含まれている。

百度房産は今のところ物件の取引を直接的に手掛けているわけではなく、電話によるコンサルティングを行い、ユーザー自身に現地に足を運んで物件の詳細や優待条件を確認してもらっている。今後は不動産仲介のオーソリティによる研修や認証システムをリリースし、購入物件の検討から内見後の物件選択まで全てのプロセスにおいて満足度の高いサービスを提供していく方針だという。

百度房産がローンチされたのは必然だった。現在、既存の不動産会社も「オンライン不動産販売」や「不動産ライブコマース」などの事業を始めている。百度もこの変化を受け、新たに百度房産のローンチを決めた。

百度以外のIT企業も、不動産分野の開拓を進めている。

バイトダンス(字節跳動科技)は昨年、不動産情報アプリ「幸福里(xflapp)」を買収し、これを基盤として内装やインテリアコーディネートを主眼とする「住小幇(zhuxiaobang,com)」をリリースしている。

「快手(Kuaishou)」は今年、新型コロナウイルス流行で台頭した「巣ごもり消費」に焦点を合わせ、快手アプリ内に不動産情報をショート動画で提供する「快説房」チャンネルをリリース。不動産会社と提携し、ユーザーに物件情報サービスを提供している。

快手と同様、テンセント傘下の「騰訊雲(Tencent Cloud)」も新型コロナウイルス流行後、オンライン不動産比較システムをローンチした。従来はオフラインで行っていた集客から内見、契約、登記までのプロセスをオンラインで完結させるシステムだ。

不動産取引分野で各社の駆け引きが始まっている。どの企業が最終的にトップの座を勝ち取るだろうか。
(翻訳・田村広子)