デビュー20周年を記念したDVDや配信限定も含めたシングル集。20年の間に、本人も謎の美少女からいつまでも若く年齢不詳の天然キャラに様変わりしたが、音楽性の方も大胆に変化を遂げている。

 デビューから約3年間のDISC1は、今聞くと女性R&Bの流行に乗って背伸びしている感じ。陽気でポップな『Winter Bells』やGS歌謡風の『Feel fine!』あたりから余裕が出てくる。

03年以降のDISC2は、“和×春”が新機軸の『Time after time』や夏真っ盛りの『Diamond Wave』など、季節感を出すことでより華やかに。

 08年以降のDISC3は、随分と歌詞の表現が豊かになったと感じた。特に東日本大震災後に配信された『あなたがいるから』以降、シンプルな演奏でも、凛とした歌声で場を和ませる力がついたことに気づく。

 そうした自信がついたのか、12年以降のDISC4では、ハードな演奏の『無敵なハート』やパーティー・チューンの『SAWAGE☆LIFE』など楽曲の振り幅が大きい。その多様な挑戦の中で、随所に英語を散りばめた和ものバラードの『渡月橋』が大ヒットしたことをあらためて実感した。

 倉木の成長に合わせて作曲してきた大野愛果の貢献度も大きいだろう。初めは右も左も分からず言われた通りに進んでいたとしても、試行錯誤することで自分だけの答えが見つかることを、本作から学ぶはず。

(ノーザンミュージック・4CD通常盤 3581円+税)=臼井孝