新型肺炎による国内初の死者が確認された。東京のタクシー運転手や和歌山県の男性医師など経路がはっきりしない感染も各地で次々確認されている。日本感染症学会などは「既に街の中で散発的な流行が起きていてもおかしくない」との見解をまとめる。国内の新型肺炎を巡る状況は新たな段階に入ったようだ。

 加藤勝信厚生労働相は14日の閣議後会見で医療体制の整備を進める考えを示したが、すぐに改善されるかは不明だ。今、個人で感染防止のためにできることを確認したい。 (共同通信=榎並秀嗣)

 ▽インフルエンザと同じ

 厚労省のホームページ内にある「https://新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」=https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html=によると、飛沫(ひまつ)感染と接触感染を現在の原因として挙げている。なお、空気感染は確認されていないとしている。

 飛沫感染は、くしゃみやせきといった感染者の飛沫と一緒に放出されたウイルスを吸い込んで感染することを指す。一方の接触感染は、ウイルスが付いたドアノブなどを握った手で口や鼻などを触ることで起こる感染をいう。

 感染しないために最も大事なのはインフルエンザと同様で「せっけんでこまめに手を洗う」ことだ。

 洗う際には手のひらや手の甲だけでなく、爪の間や指の間、手首などもまんべんなく洗う必要がある。時間も少なくとも20秒ほど掛けてほしい。泡が残らないよう、しっかりすすぐことも忘れずに。

 アルコール消毒も有効だ。

 アルコールを含んだ消毒薬を手のひらにたっぷり取り、両手全体にまんべんなく広げてすり込んでいく。両手が乾いた状態になったら完了で、正しく行うと20秒くらいかかるという。最後に手をふかないので、清潔なタオルなどが手近にない場合でもできる。

 また、できるだけ人混みを避けることや体力を落とさないよう食事や睡眠をしっかり取ることも意識してほしい。

 ▽マスクは感染拡大防止に

 感染を広げないために厚労省が推奨しているのが「せきエチケット」だ。

 「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」は、「感染症を他者に感染させないために、咳・くしゃみをする際、マスクやティッシュ・ハンカチ、袖、肘の内側などを使って、口や鼻をおさえること」と説明。その上で、せきやくしゃみなどの症状がある人に、積極的にマスクを着けるよう呼び掛けている。

  感染予防を目的としたマスク着用に関しては「混み合った場所、特に屋内や乗り物など換気が不十分な場所では一つの感染予防策と考えられますが、屋外などでは、相当混み合っていない限り、マスクを着用することによる効果はあまり認められていません」と明記している。

 新型肺炎は感染しても症状が出ない人もいる。一方で、糖尿病などの持病がある人や高齢者は重症化しやすいとされる。重症と伝えられるクルーズ船の乗客も持病がある60代以上で、亡くなった神奈川県の女性は80代だった。

 各地でマスク不足が起きているが、これ以上の感染拡大を防ぐためには、必要とする人が十分に使えるよう配慮が求められる。