中国・湖北省の衛生当局は14日、新型コロナウイルスによる湖北省の感染者が新たに4823人増えて5万1986人になり、死者は116人増えたと発表した。中国本土の死者は1483人、感染者は6万4000人超に上る。米CDC(疾病対策センター)は11日、「新型コロナウイルスの感染力はSARSよりも強い」との見解を示している。

 この新型コロナウイルスについて、中国国内ではどのような報道が行われているのか。中国の国営メディア「CCTV」の東京支局をAbemaTV『けやきヒルズ』は取材。政府による情報統制はあるのかなど、気になる質問もぶつけた。

 新型コロナウイルスに関して、「最初は感染症の情報について主に放送し、例えば主に感染率などについて視聴者に伝えた。そして、マスクを外した顔にひもの跡が残っていた看護師の活動などは本当に感動された。病院の建設現場をネットやテレビ中継した時は、数千万人の視聴者が現場監督のように24時間、建設の進み具合をチェックしていた。今の中国は力を結集してウイルスに対抗していると思う」と王夢支局長。

 CCTV東京支局では日本国内のニュースを取材しその内容を中国へと伝えているが、中国国内では日本から発信される情報にも注目が集まっているという。旧正月の大晦日にあたる1月24日、厚生労働省が公開したマスクの着用方法やマスクの処分に関する動画を紹介したところ、20分で20万人が見たということだ。

 また、王さんの知り合いの日本人がSNSを通して約1万個のマスクを寄付したことも報じたといい、「郵送には時間がかかるので、この日本人は飛行機に乗って自らマスクを北京まで届けてくれた。私たちはこの事実を報道し、中国の視聴者や私の友達もみんな感動していた」と明かした。

 一方、日本国内で話題となった、箱根の駄菓子店に掲示された「中国人は入店禁止」の張り紙については、「どんな社会にも極端な人がいる。主流な声ではないから報道する価値はないと思う。私は日本での生活は長いが、このような報道はしない」と説明。中国の視聴者は、医療関係者の努力や予防方法に関心を寄せているという。

 ただ、今回の新型コロナウイルスについては、中国政府による情報統制が感染拡大につながったのではという指摘もある。「情報統制や中国政府に配慮する取材はあるか?」との質問に王さんは「少なくとも今回の報道について、日本にいる私は情報統制の影響を受けていない。日本の状況について、我々が見て感じたことを普通に中国国内に送り、報道することができる」と回答。感染拡大や感染者数を少なく報じるように言われることなどは「全くない」ということだった。

 さらに、この日行う新型コロナウイルスに関する取材にも同行させてもらうことができた。取材先は、日本のメディアでも感染症などの予防法についえ解説している久住英二医師。クルーズ船でのさらなる感染拡大の懸念や、船内の乗客はどのように身を守るべきなのか細かく話を聞く。この内容は12日朝に中国で放送された。

 CCTV東京支局として、今後どのようなことを伝えていくのか。王さんは「まず日本国内の感染状況。クルーズ船はまだ油断できない状況だが、この状況も伝えていきたい。また、日本の専門家のアドバイスを中国の皆さんにお伝えして、参考にしてもらえればと思う」と語った。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)