【AFP=時事】新型コロナウイルスの流行で2000人近くが死亡しているイランに緊急医療援助団体「国境なき医師団」が支援を申し出たが、イラン高官は24日、「外国勢力」の支援は不要として拒否した。

 イラン保健相の顧問を務めるアリレザ・バハブザデ氏は、「イランは国を挙げて新型ウイルス対策に取り組み、軍の医療部隊をフル活用している。差し当たり外国勢力が病床を設置する必要はないので、滞在は認められない」と述べた。

 MSFは22日、50床の病院を設置するための資材と、9人から成る医療チームを送る計画があると発表。これにイランの超保守派周辺が強く反発し、MSF職員は「スパイ」として活動するつもりだと非難した。

 MSFは、イラン当局から必要な許可は得ているとした上で、支援を拒否されていることについて「理解できない」と述べた。

 すでに病院の設置に必要な資材を積んだ貨物輸送機2機がイランの首都テヘランに到着しているほか、「集中治療専門医2人を含む9人から成る国際チームも、(イランの)イスファハン入りし、現地の保健当局に迎えられた」という。

 MSFは、「緊急医療チームと治療設備をイラン国内の他のどこかに急いで移動させるか、中東の他の国々にただちに移動させる」用意があると述べた。

 保健省のキアヌーシュ・ジャハンプール報道官は、過去24時間で新型ウイルスの新規感染者が1762人確認され、感染者は計2万4811人になったと発表した。死者は、122人増えて計1934人となったという。

 イランの新型ウイルスによる死者数は、イタリアと中国、スペインに続き世界で4番目に多い。それにもかかわらず、イランは国民に一切移動制限を課していない。

 それどころか、イランはペルシャ暦の年始休暇の真っただ中で、道路は親族を訪問する人々であふれている。当局は、自宅待機と商店やレジャー施設の休業を要請しているが、多くの人々は例年通り街に繰り出している。 【翻訳編集】AFPBB News