【AFP=時事】ブラジルのジャイル・ボルソナロ大統領は24日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を封じ込めるための各地の隔離措置を「焦土作戦」と呼び、経済を破綻させるリスクがあると非難した。

 歯に衣(きぬ)着せぬ物言いで知られる右派政治家のボルソナロ氏は、サンパウロ州やリオデジャネイロ州が取った非常事態宣言のような措置に対し、人々の雇用を奪う誤った救命措置だと批判した。

 ボルソナロ氏は国民に向けた演説で「一部の州や自治体は、交通機関の停止や店舗の閉鎖、一斉の外出禁止といった焦土作戦的な考え方を捨てる必要がある」「われわれは雇用や家計を守らなければならない」と語った。

 さらに「もうすぐ事態は収束する。われわれは生きていかねばならないし、普段どおりに戻らねばならない」とも述べた。

 この発言の直後、検疫・隔離の実施を求めて抗議するデモが発生。外出禁止令が出ている各地の都市ではボルソナロ氏の演説の放映中から、人々が窓辺で鍋やフライパンを打ち鳴らして抗議した。

 ブラジルにおける新型ウイルス流行の中心地となっているサンパウロ州は同日、感染拡大を遅らせるため、部分封鎖を開始した。サンパウロ州の人口は、スペインとほぼ同じ約4600万人。

 しかし、「熱帯のトランプ」の異名を取る大胆不敵なボルソナロ氏は、こうした極端な措置は不要だと主張している。ボルソナロ氏はこれまでも新型ウイルス対策をめぐり、「ちょっとしたインフルエンザ」に「度を越した」反応をしていると述べたり、「ハイリスク群は高齢者なのになぜ休校にするんだ?」などと発言したりして、たびたび物議を醸してきた。

 中南米最大の経済大国であるブラジルでは、新型コロナウイルスによるこれまでの死者は46人、感染が確認されたのは2201人と、同地域最大の被害が出ている。

【翻訳編集】AFPBB News