【AFP=時事】国際医療援助団体「国境なき医師団」は25日、南スーダン東部ピボル郡で部族間の衝突が相次いで発生し、数千人が避難したと明らかにした。医療スタッフも低木地帯に避難せざるを得なくなったため、MSFは医療支援を中止したという。

 MSFによると、この地域ではここ数か月、部族間の衝突が繰り返されている。5月には長年対立しているムルレ人とロウ・ヌエル人の間で戦闘が起き、MSFのスタッフを含む200人以上が死亡した。直近の衝突は今月15日に発生し、現地情報筋によればロウ・ヌエル人とディンカ・ボル人が協力してムルレ人に報復攻撃を行っているという。

 MSFは「戦闘は現在、ピボルの市街地に迫ってきている。東部ではMSFのスタッフを含めほぼ全員が、周辺の低木地帯に逃げ込んだ」と述べた。

 医療施設は閉鎖されたが、負傷者の増加が見込まれている。また、同国ではマラリアの流行のピークが近づいている他、新型コロナウイルスの感染も拡大している。

 MSFの看護師は「戦闘員らは家畜を盗むだけではなく、家を燃やし、財産を破壊し、略奪を行っている」と述べた。

 南スーダンでは今年2月、サルバ・キール大統領と反政府勢力の指導者で現副大統領のリヤク・マシャール氏が統一政府発足で合意。38万人が死亡し、数百万人が避難民となった6年にわたる内戦からようやく前進したばかりだ。

 デービッド・シアラー国連事務総長特別代表は23日、権力の空白によって「対立がエスカレートし、暴力事件が2年間で4倍に増えた」と述べた。 【翻訳編集】AFPBB News