【AFP=時事】インド・デリー首都圏の主要なホテル協会の一つ「デリー・ホテル・アンド・レストラン・オーナーズ・アソシエーション」は25日、加盟ホテルでの中国人客の宿泊を禁止すると発表した。同国では、中国との係争地で発生した衝突によりインド軍兵士20人が死亡したことを受け、中国製品の不買運動が加速している。

 衝突は今月15日、ヒマラヤ地方にある中印の境界沿いで発生。両国の衝突により死者が出たのは、45年ぶりだった。両国間では協議が続いている一方、部隊の増強が進められている。

 デリー首都圏の計7万5000室に適用されるこの決定について、DHROAのサンディープ・カンデルワル会長はAFPに対し、「中国と戦争のような状況にある政府を支援する」ためだと説明。「なぜ彼らにインドで金を稼ぐのを認めなければならないのか?」と話した。

 三つ星または四つ星ホテルが主要な会員である同協会は、会員ホテルに対し中国製品の使用をやめるよう呼び掛けている。

 2018年には中国人30万人近くがインドを訪れたが、現在は新型コロナウイルスの影響で外国人訪問客が減少しているため、中国人に対するボイコットは象徴的な意味合いにとどまる。

 だがこの動きは、インドにおける反中感情の高まりを示すもので、特にソーシャルメディア上では、中国製品を拒絶するよう呼び掛ける投稿であふれており、また中国国旗を燃やすなどの小規模な抗議デモも行われている。

 インドで最も高い人気を誇り、同国に複数の工場を持つ中国のスマートフォンメーカー小米科技(シャオミ)は、主要都市にある店舗に掲げられた同社のロゴを「Made in India(インド製)」と書かれた横断幕で覆う措置を取っている。

 ムンバイにあるシャオミの店舗のオーナーであるジグネシュさんはAFPに対し、「反中感情が高まっているおり、被害を与える可能性のあるや政治家たちから自分たちを守るため、会社の幹部からこうするよう命じられた」と説明。「だがスマートフォンの需要は全く低下しておらず、人々は今もこのスマートフォンを購入している」と述べた。 【翻訳編集】AFPBB News