葦舟で「川の参詣道」下る 新宮に向け本宮を出発

葦舟で「川の参詣道」下る 新宮に向け本宮を出発

 植物の葦(あし)を材料にした「葦舟」が4日、和歌山県田辺市本宮町、熊野本宮大社旧社地大斎原(おおゆのはら)近くの熊野川を、新宮市にある熊野速玉大社に向けて出発した。下るのは「川の参詣道」として世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に登録されている区間約34キロ。5日午後4時ごろに到着する予定。

 「熊野葦舟プロジェクト実行委員会」(高栖浩史代表)が、水量が減少して濁りも問題となっている熊野川に関心を寄せてもらいたいと、各地で葦舟の魅力を伝えている探検家の石川仁さん(50)=長崎市=の協力で2010年から実施。これまでは熊野川を葦舟で段階的に下ったが、通しで下るのは今回が初めてという。

 この日は約30人が参加。強い雨が降る中、長さ約5メートル、幅約1メートルという手作りの葦舟のほか、カヌーやゴムボートなどが付き添って下流に向かって出発した。いったん新宮市熊野川日足まで下った後、翌日に熊野速玉大社近くの河原に到着する予定。

 高栖代表(49)は「熊野川は多くのダムと山々の荒廃によって驚くほど細い流れになっている。かつてのように水量豊かな熊野川に舟を浮かべ、本宮から新宮への川の参詣道が再び復活することを願っている」と話した。

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