結婚や出産などで離職した人の再就職を支援するため、和歌山県による合同企業説明会が10日、田辺市新屋敷町の紀南文化会館であった。地元の33社がブースを出し、51人が訪れた。来場者からは「行きたい企業があった」などの声が聞かれた。企業からは人材不足を嘆く声もあった。
 田辺市での説明会に参加した企業の業種は、製造、金融・保険、医療・福祉、情報通信、卸売り・小売りなどさまざま。適職診断や各種相談コーナーもあった。
 結婚を機に前の職場を退職したという田辺市内の女性(34)は「子育て中なので時間の融通が利く会社を希望し、いい会社があった。4月に求人を出すと聞いたので面接を受けてみたい」と満足そうに話した。
 前の仕事の契約期間が切れたというみなべ町内の20代女性は「事務系を希望していて、受けてみたい職場があった。他に向いている仕事も分かり、新たな発見があった」と喜んだ。
■働き手が不足 人材求める企業
 県内の若者は卒業後に東京や大阪など都市部へ出て行く傾向があり、県内の働き手は不足している。紀南のIT企業は「即戦力の経験者が欲しいが、地元ではなかなかいない。少しでも出会いのチャンスを逃さないようこうした場に出展している」と本音を話した。
 介護職員を募集している社会福祉法人は「働き方改革もあり一定の人数を確保したいが、仕事が大変というイメージがあり慢性的な人材不足。国の施策にギャップがあると感じるが、こちらも時代に合った職場環境を用意しないといけない」と危機感を募らせた。
 串本町の製造会社は「以前は毎年のように地元の高校から採用していたが、ここ3年は応募者がなく、初めて出展した。求職者が何を求めているかという情報が得られ、できることから改善していこうと思った」と手応えを語った。
 県は再就職を希望する女性や定年退職者、UIターン者らの再就職を支援するため2月に企業合同説明会を開き、今回で3回目。田辺市に続いて18日に和歌山市、25日に橋本市、28日に新宮市で予定している。過去2年間で66人の就職が決まったという。