和歌山南漁協(本所・和歌山県田辺市)が白浜町から補助金などを不正受給していた問題を巡り、町は19日、漁協から約2118万円を返納したいとの申し出があり、これを受諾する方針を明らかにした。漁協は2020年から10年かけて返納するという。

 漁協が返納を申し出たのは、19年度までに日置、白浜両支所分として町から交付を受けたうち、漁業振興助成金の計1857万円と、13年度分の水産業施設改修事業補助金の261万円。不当利得の返還請求権を過去10年間と定める民法の規定を踏まえたという。
 町によると、2月25日付の文書で打診があった。漁協は10年という時間をかけて返納する理由について「組合経営を鑑みたとき、直ちに(全額を)返納することは非常に困難な状況」とした。
 漁業振興助成金を受給する際、漁協は事実と異なる写真や領収書を添付していた。13年度の水産業施設改修事業補助金は、漁協がクレーン車の購入に充てた分。同町椿の組合員らによる任意団体(解散)が使っていたが、その後、売却。漁協はこの返還の理由を「購入目的と異なる使用」だったとしている。
 一連の問題を巡っては、漁協は19年2月、町が不正と判断した水産増殖事業費補助金の分として約574万円を返納している。今回の約2118万円の返納が完了すると、虚偽申請で受給した分と実際額との差額は事実上、解消することになる。
 和歌山南漁協を巡っては、田辺市も5千万円超の公金の不正支出があったとする報告をまとめている。