新型コロナウイルスの感染拡大で対面式の就職説明会が相次いで中止になる中、オンラインによる説明会が注目されている。就活シーズンが本格化し、和歌山県紀南地方の企業にも導入の動きが出てきた。

 高垣工務店(田辺市神子浜2丁目)は、テレビ会議システム「Zoom(ズーム)」を使った就職説明会を開いている。今春は大手企業が主催する合同企業説明会が相次いで中止となり、「オンライン説明会」に切り替えた。
 感染拡大前に大阪府であった合同説明会で同社のブースを訪れた大学生らを対象に、十数人とウェブ上で面談している。話す内容は対面式と変わらないが、身振り手振りを大きくしたり、学生への期待を熱く語ったりと、より思いが伝わりやすいよう試行錯誤している。
 石山登啓社長(46)は「学生側は画面越しのやりとりに慣れており、思った以上にスムーズに面談できる。相手の反応をつかみにくい面はあるが、人材確保のため有効な手段になる」と話す。
 今年4月に入社した葉山一輝さん(22)は堺市出身。昨春の企業合同説明会への参加をきっかけに就職した。「今の就活生は大変。こんな状況下で企業と面談するには、オンラインしかない。少しでも手助けになればいい」と説明会時は機器のセッティングなども手伝っている。
 同社ではオンラインでの建築相談会も始める。石山社長は「同業者だけでなく、他業種でも取り入れられる仕組み。コロナ後も活用できる。私たちが始めることで、地域で浸透していけばうれしい」と話している。
■合同企業説明会も
 県は28日、来春卒業予定の大学生らを対象に「ズーム」を使ったウェブ合同企業説明会を開催する。約30社が参加し、仕事内容や採用情報などを紹介する。
 企業は指定の時間に5分間PRし、その後3分間質疑応答の時間を設ける。企業の持ち時間終了後も、チャット機能を使って質問できる。大学生は特定の企業のみでも視聴できる。
 開催時間は午前10時〜午後5時。参加は無料だが、事前の申し込みが必要。問い合わせは県労働政策課(073・441・2805)へ。