和歌山県の紀南地方で小玉の「小梅」の収穫が始まり、梅のシーズンを迎えた。今後、大玉の「古城」、主力の「南高」が続く。いずれもかなりの不作が見込まれており、農家からは今後の降雨による実太りを期待する声が出ている。

 JA紀南によると、管内の田辺・西牟婁で梅を栽培する農家数は2337戸、栽培面積は計2225ヘクタール。そのうち小梅は計107ヘクタールあり、「白王」をはじめ、「紅王」「衣笠」「パープルクィーン」などの品種が栽培されている。
 各農家は先週中頃から収穫を始め、JA紀南の各集選果場に出荷するほか、市内の市場や各地の農作物直売所に持ち込んでいる。
 田辺市新庄町の田中文夫さん(59)は11日から「白王」の収穫を始めた。「どれも不作だが、古城は特に悪い。新庄地区では栽培している農家が多いだけに、実太りするよう、もう一雨が欲しい」と話す。
 小梅の収穫は6月上旬までで、JA紀南梅部会が予想する収穫量は現段階では525トン(平年比64%、昨年比90%)。
 古城は15日から、南高は下旬から収穫が始まるが、いずれも予想される収穫量は、平年より大幅に少ない。それに加え、4月に雨が少なく、気温が低かったことから実太りに響いている。乾燥と日焼けで生理落下が多くなることも心配され、農家らは「大きくなれば、収穫量が増える。今後は適度に雨が降ってくれるよう期待したい」と話している。