和歌山県暖地園芸センター(御坊市)は京都教育大学との共同研究で「辛くないシシトウガラシ」を開発した。「ししわかまる」と命名し、来年度以降、県内の農家に普及させていきたいという。
 県内でシシトウガラシは有田川町を中心に栽培されており、高知県、千葉県に次ぐ全国第3位の出荷量がある。
 シシトウガラシは栽培時に温度や乾燥などストレスがかかると、カプサイシンなどの辛み成分が作られ、種やわたの部分が辛くなることがあるという。一般的に市場流通しているうち、1割程度は辛い実が交じり、敬遠する消費者がいることが課題だった。
 センターは課題を解消しようと、2013年度に辛くないシシトウガラシの開発に着手。有田地方などで生産されていた在来品種「紀州ししとう1号」と、辛み成分が発生しないピーマンを交雑し昨年、辛み成分を合成する遺伝子を持たないシシトウガラシを最終選抜。今年3月に品種登録出願し、7月9日に品種登録出願公表された。
 今年はJAありだ管内の農家が試験的に栽培。7月から収穫し、一部出荷を始めたという。
 仁坂吉伸知事は「辛いものが入っていると嫌だという子どもさんもいる。風味は十分ある。大いにPRして和歌山の名産の一つになればいい」と話した。