和歌山県田辺市で毎年秋にある「田辺・弁慶映画祭」の実行委員会は12日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、今年はオンラインで開催すると発表した。日程は11月13〜15日の3日間。実行委事務局を務める市観光振興課の担当者は「例年とは異なる形となるが、より多くの方に作品を鑑賞していただき、田辺や映画祭の魅力を全国にPRしていきたい」と話している。
 弁慶映画祭は2007年から毎年開催しており、今年で14回目。
 例年は紀南文化会館(新屋敷町)を会場として、新人監督が対象のコンペティション作品などを上映している。過去の受賞者には商業映画で活躍している人もおり、映画業界では新人監督の登竜門として注目されている。
 今年は新型コロナの影響で、全国各地の映画祭が中止や規模縮小を決めたり、オンライン開催を打ち出したりしており、実行委でも対応を協議していた。
 今回はコンペ部門の入選作品をオンライン上で上映。配信方法をどうするか、例年ある市民審査をどうするかなどの詳細は検討中で、準備が整い次第公表するという。
 実行委事務局は「作品の配信以外にも、映画祭の雰囲気を感じてもらえるような企画も検討したい」としている。
■123作品の応募 コンペ部門
 第14回「田辺・弁慶映画祭」のコンペティション部門には、123作品の応募が集まっている。過去2番目の多さだった昨年の163作品からは減少したが、実行委事務局は「新型コロナが映画制作にも影響を与えている中で、思ったよりも多くの作品をご応募いただいた」と話している。
 コンペ部門の対象は、劇場公開3作品以内の監督による未公開作品としている。
 応募数は、最初の4年間は10〜21作品と低迷していた。しかし、「モリのいる場所」の沖田修一監督ら映画祭出身者が第一線で活躍するようになったこと、受賞作品がテアトル新宿(東京都)などで上映されるようになったこともあり、13年以降は毎年100作品を超えている。過去最多は18年の165作品。
 今年は、19年以降に完成した作品を対象に4月13日〜7月13日に募集。応募監督の内訳は男性102人、女性21人だった。平均年齢は34・2歳。作品ジャンルはヒューマンドラマが88作品と最も多く、ラブストーリー、青春と続く。
 入選作品は、9月ごろに発表する予定。