みなべ川森林組合(和歌山県)は導入した小型無人機「ドローン」を、地元の森林の風倒木の状況を上空から把握することにも活用している。森林環境譲与税を活用した事業で、みなべ町は山林の適正な管理による防災を目的に間伐や倒木処理を計画しており、組合に委託して調査を進めている。
 組合は、みなべ・田辺地域世界農業遺産推進協議会の補助金を生かし、薪炭林の保全や世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」の次世代継承を目的に、2018年にドローンを導入。これまでに、集材線を張るためのロープを張ったり、ウバメガシの苗木の植栽地の現況管理に使ったりなどしている。
 同町の清川地区で、台風被害によって風倒木があった現場を、7月に森林組合の松本貢参事がドローンを飛ばして撮影した。
 町は森林組合に委託し、昨年度から清川地区の森林調査を始めた。森林組合は、針葉樹の森林で、町の土砂災害ハザードマップの危険区域にある山の所有者や、危険区域になくても、土砂災害が起きると支障が出る林道や作業道付近の山の所有者を調べた。
 そうして調べた対象の森林は200ヘクタール、所有者は92人いた。本年度は、対象の所有者に事業の概要を説明し、経営管理の意向調査を進める。
 松本参事は「現況を知らない所有者もおり、現場の写真を撮っている。地元の山を安心して暮らせる災害に強い山にしたい」と話す。
 組合はドローンを使って、備長炭の原木であるウバメガシの薪炭林実態調査もしていきたいという。