和歌山県紀南地方の山中に、迷チョウのリュウキュウムラサキ(タテハチョウ科)が飛来、発生している。台風や嵐の強い風に乗って南から飛んできていると推測されており、田辺市では小高い山の山頂付近に集まることが多いという。
 このチョウは、東南アジアからオーストラリア北部まで広く分布する。県立自然博物館(海南市)によると、日本では沖縄県で最も多く見られるが、確実に定着したかは微妙だという。全国に迷チョウとして飛来しており、県内では田辺市をはじめ、上富田町、串本町、古座川町、那智勝浦町などで散発的に見つかっている。
 羽の表は黒褐色に青と白の斑紋があり、広げると7〜9センチほどもある。雄は縄張りを持って雌を待つ。同種の雄やアゲハチョウ、時には鳥などにも威嚇行為を行う。
 幼虫はサツマイモやヨウサイなどを食べ、紀南地方でも一時的に発生し、羽のきれいな成虫が見られる。