和歌山県田辺市龍神村安井の南部高校龍神分校を支援する「龍神分校を育てる会」は、県教育委員会が諮問機関からの答申に基づき高校の再編整備計画の策定を進めていることに関し26日、同市新屋敷町の市役所を訪ね、真砂充敏市長に分校存続への協力を求めた。真砂市長は、近く市や周辺町の教育長による会議を開いた後、各首長と県教委を交えた話し合いの場を早急に持つ考えを伝えた。
 育てる会は、龍神分校がなくなるのではという不安があり、県教委が答申に基づく具体的な「再編整備実施プログラム」案を12月末までに作成するとしていることを危惧。県教委の宮﨑泉教育長に11日に会い、直接存続を要望したばかり。この日は真砂市長に、存続に関して力添えをしてもらうように要請した。
 出席したのは、龍神分校を育てる会会長代行の鈴木直孝さん、副会長の田ノ岡孝さん、副会長代理で育友会副会長の竹内雅美さん、理事で市龍神行政局長の寒川佳裕さん、顧問で分校野球部OB会長の浦長男さん、野球部保護者会の松田さおりさん。
 真砂市長に対して鈴木さんらは、地元が分校を長く支援してきたこと、分校の生徒が村内の各種イベントに協力してくれていることなどを話した。
 林業が龍神村の基幹産業であることから、現在ある普通科の中に林業コースを設けて第1次産業の振興につなげたり、募集人員のうち県外枠について現在の4人から8人にして生徒数を増やしたりする構想も、育てる会の中で出ていることも述べた。
 真砂市長は、静観や傍観をする立場ではないと強調し、本年度末を目標に再編整備計画の策定を進めるスケジュールは、結論ありきで早急ではないかなどと疑問を呈した。その上で学校には歴史や文化、地域の思いがあるとし「小学校を統合するのにも何年もかけて地元と議論し、その後も話し合いをしてきた。学校に関しては住民の思いが大きい。これは県の問題ではあるが、ひいては田辺市の問題でもある。地元の長として市民の声を代弁していきたい」と語った。