アンチエイジングにおける「見た目」の重要性――その歴史を振り返る(6)

アンチエイジングにおける「見た目」の重要性――その歴史を振り返る(6)

「アンチエイジング(抗加齢)」と聞くと、多くの人は見た目を若くしたいとか、よくしたいと願うでしょう。でも、日本には「見た目」を論ずるのが後ろめたいか、恥ずかしいという空気がありました。「見た目」はいわば日陰者の扱いを受けてきたのです。

皮膚、容貌、体形の三本柱

11年前、僕は「見た目」に市民権を与えることで、医師らが堂々と治療法を進歩させ、患者も治療できるようになってほしいという思いから、形成外科や皮膚科の先生方と一緒に日本抗加齢医学会の分科会として「見た目のアンチエイジング研究会」を立ち上げました。形成外科と皮膚科は、見た目を追求する美容医療の中心となる診療科です。

最初は小規模な研究会でしたが、いまでは医師だけでなく企業や美に関するオピニオンリーダーらも参加してくれるようになり、会員数は500人を超え、活気ある分科研究会へと成長しました。

研究会では「皮膚」、「容貌」、「体形」を三つの柱とし、それぞれ日本人に特化した加齢による変化を追究し、対策を立てています。

皮膚や体形に関する研究は、医療者よりも企業のほうが進んでいます。医療と企業、さらには美に関するすべての人々が連携して「日本人の見た目」に特化したアンチエイジング研究に取り組んでいます。顔の造作やバランス、毛髪などの「容貌」に関する研究は、今後の大きな課題です。

皮膚科と形成外科の連携が必要

2017年9月10日に東京大学伊藤国際学術研究センター(東京都文京区本郷7-3-1)で第11回学術集会を開く予定です。今回のトピックスは、「毛髪」。発毛や白髪に対して最新の研究や再生医療でどこまで治療ができそうかなど、毛髪の悩みに関することを網羅的に学べるプログラムを予定しています。また、皮膚も臓器の一部という考えから、栄養面からアプローチする講演も用意しました。

美容医療は、この10年でメスを使う手術から、レーザーを使ってシミを取ったり、ヒアルロン酸を注入してシワを取ったり、専用の糸を用いたたるみを引き上げたりなど、侵襲の少ない治療法にシフトしました。体を傷つける範囲が少なく、術後の回復期間も短いことから美容医療を受けようとする患者も増えているのは事実。今回の学術集会でもこれらの最新治療法について議論します。

僕はメスを使わない施術でも、美容医療に携わる医師は解剖学を学び、外科的な視点を持つ必要があると思っています。そのためには、皮膚科と形成外科の緻密な連携が欠かせません。

[執筆/塩谷信幸 北里大学名誉教授、DAA(アンチエイジング医師団)代表]

医師・専門家が監修「Aging Style」

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