2018年、19年シーズンの賞金ランキングはともに8位と、黄金世代の中でも抜群の安定感を誇る小祝さくら(他に黄金世代で2年連続トップ10に入っているのは勝みなみで、9位と10位)。その成績はホームセンターで買った「細い金属の板」が支えていた!?


「最初は3パットが多いのが理由で始めたんですよ。1メートルくらいの距離を外してばかりだったので」と言う小祝は、真っすぐなラインを探して1メートルの金属の細い板をカップに向かって置く。その端にボールを乗せて、2センチ幅の金属の板から落ちないようにカップインさせる練習を始めた。

見ているとかなり難しそう。この練習を半年以上続けている小祝でも、ときどきレールの上からボールが落ちてカップを外れる。「レールの上を転がす練習器具も売っているんですけど、太くて簡単すぎて意味がないので難しくしたんです」と小祝は言う。

金属の板はコーチの辻村明志氏が「最低でも1メートルを直線で打てるというのは基本として持っておきたい」と近所のホームセンターで買ってきた。値段は1000円ちょっとくらい。持たせてもらうと思ったよりも重くて硬い。「安くて軽いやつだと曲がっちゃう」らしい。チーム辻村の吉田優利や阿部未悠も同じ金属の板で練習をしている。

「乗らないときは、上がる方向がインになっていたり、リズムが早くなっていたり、いろいろ理由がある。毎日絶対やるようにしています」と、パッティングの調子のバロメーターとなっている。最初は「10球連続で入るまで」と決めていたが、「本当に終わらなくて、今はこれでいいかなと思ったらやめます」。試合の日の朝も必ず行うが「ものすごく乗らない日はすぐにやめます。スタート前にイメージが悪くなってしまうので」。

しかもよく見てみると、ボールのすぐ後ろにティが刺してあった。高さは1センチないくらい。「ヘッドをソールした状態のまま(地面スレスレで)打ってしまうと、フェースの上っ面に当たってしまいます。このティに当たらないように少し浮かせて打つことで、フェースの芯に当たって、コロがりが良くなるんです。音も違いますよ」

そういって小祝は2球の音の違いを披露してくれた。フェースの上っ面で打ったボールは鈍い音がするのに対し、芯で打ったボールは高くていい音がする。音の違いは一般ゴルファーでも分かるので、ぜひ体感してほしい。

小祝はバンカーで左肩が浮くクセを修正するために、あえて目玉からフワッと上げる練習をしたり、ヘッドの入り方をよくするためにライの悪いベアグラウンドから打ったりと、とにかくストイック。コーチの辻村氏も、教えた練習を地道にコツコツ続ける姿勢に目を細める。さらにトレーニングで体も大きくなり、シャフトのスペックはどんどん重く硬くなっている。今年はもっと満開の「さくら」が咲くかもしれない。

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