新型コロナウイルス感染拡大の影響で、国内だけでなく世界各国で中止が余儀なくされているゴルフトーナメント。なかなか試合の臨場感を伝えることができない状況が続いています。そんな状況のなか、少しでもツアーへの思いを馳せてもらおうとツアー取材担当記者が見た選手の意外な素顔や強さの秘訣、思い出の取材などを紹介。今回はゴルフ場に呼ばれるタレントもつらいよ、なお話。


最近、日本のツアーでも「ウェイスト・マネジメント・フェニックス・オープン」の16番ホールのようなギャラリーホールというものが増えています。男子ツアーの「パナソニックオープン」や「RIZAP KBCオーガスタ」では、パー3にスタンドとDJブースができ、アルコールが売られ、ブースにいるDJや解説者とともに他のホールとは違い、時にはウェーブが起こるなど選手のプレーに声を出して選手を応援できるのが魅力です。

そんなギャラリーホールがついに女子ツアーでも誕生。それが昨年から始まった「パナソニックオープンレディース」でした。大会2日目、そして最終日の9番ホールには大きなスタンドが設置され、アナウンサーの松下賢次さんとプロゴルファーの東尾理子さんがグリーンDJとして、「ナイスカントリー!」のギャグでおなじみ?のゴルフタレントの黒田カントリークラブさんがグッズプレゼンターとして登場。大いにギャラリーを沸かせてくれました。

そんな黒田さんに、2日目の競技が終わった後クラブハウスのお手洗いで遭遇しました。ですが、いつもの明るい表情とは違い何やら浮かない表情をしています。そこで「ギャラリーホールどうでしたか?」と声をかけると「きつかった」とこぼしたんです。なんでだろうと思っていると、理由を教えてくれました。

「設定ホールが9番だったので、インコースからスタートした選手はこのホールで予選を通過できるかどうかが決まるじゃないですか。そう考えるときわどい選手には声をかけづらくて…」

ギャラリーを盛り上げたいけど、選手の気持ちやスコアも考えると…。そんな葛藤にぽろっと出た言葉。そんなことを感じさせないくらい、盛り上がっていたように見えましたし、選手も楽しそうに見えました。とても素晴らしい試みだったと思います。だからこそ、来年も行うなら、全員が気持ちよく盛り上がれるように違うホールで行うのもありかもしれません。(文・秋田義和)

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