昨年、「富士通レディース」で史上7人目のアマチュア優勝を成し遂げた古江彩佳。それから2週間後のプロデビュー戦となった「樋口久子 三菱電機レディス」こそ予選落ちしたものの、「大王製紙エリエールレディス」では4位タイ、「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」では2位タイと、プロ転向後4試合中2試合でベスト5に入る活躍を見せた。そんな古江のクラブセッティングを見ていこう。


アマチュア優勝時から替わったのは、3Wとパターだけ。その他のクラブに変更はない。3Wは新しい『JGR』にチェンジしてボールが上がるようになったという。5Wを入れずに7Wが入っているのを除くと、標準的なセッティングとなっている。中でも特筆すべきなのは、優勝した「富士通レディース」で42ホール中34回フェアウェイをとらえ、平均240.833ヤードを記録したドライバーだ。用品契約を結ぶブリヂストンスポーツのツアーレップ、阿部貴史氏が2月に弾道測定器のトラックマンでフィッティングをしたときのエピソードを教えてくれた。

■ドライバーは何球打っても入射角度が0度

「クラブパス(上から見たターゲットに対してのクラブヘッドの動き)とアタックアングル(正面から見たクラブヘッドの入射角度)に本当にバラつきがないんです。普通、プロでもバラつきはあるもの。何球打ってもクラブパスは3.5度の軽いインサイド・アウトで、アタックアングルはほぼ0度のレベルブロー。インサイド・アウトの場合は、どちらかというとアッパー軌道になるはずなんですけど、本当にレベルに振ってくる。もう少しアッパーに振れば飛ぶ可能性はありますが、古江プロは飛ばしよりも方向性が大事だと思っているんでしょうね。それがスイングのデータに表れています」

良い意味で機械的なスイングだから、ロケーションに惑わされることが少ないと阿部氏は続ける。「ドローヒッターであれば右ドッグレッグホールは立ちづらかったりすると思うんです。古江プロは自分が狙ったところにセットアップして、そこに打ち出していくという当たり前のことを当たり前にできるので、景色によって球が曲がることがあまりない。そういう意味では片山晋呉プロのような印象です」

■スイングの再現性が高いから打音や重さの違いに敏感

このオフには最新の『JGR』のドライバーのテストも行っているが、2年使い続けている『TOUR B XD3』に戻っている。

「なるべく古江プロのスイングに合わせようと思って、『JGR』のロフト角やライ角をいろいろと調整しているところです。『JGR』の方が飛ぶので本人も使いたいと言っていますが、彼女がイメージしているところよりもボールが右に出てしまうみたいです。『TOUR B XD3』の方がインパクトでボールがフェースに乗る時間が長く感じていて、イメージ通りの球が打てている。おそらく、素材よりも音の違いが実際のインパクトに影響を与えているのではないかと思っています。『JGR』の方が打音は高いので、ボールが早く出て行くように感じるんでしょうね」(阿部氏)

古江の感性の鋭さは音だけではない。重さにも敏感だと阿部氏はいう。「ウェッジは重さをとても気にしています。今使っているウェッジのスペアを同じように作っても、『ちょっと重たく感じます』と言われたことがあるんです。実際は1グラムとか2グラムとか。そのくらいの差ですね。やはり振りが一定だから、そういう誤差を感じとれるという気がします」

フェースの開閉が少ない再現性の高いスイングで今季ツアー2勝目が期待される古江。安田祐香、西村優菜、吉田優利らの“プラチナ世代”の中でも、一歩先を行く存在になるかもしれない。

【古江彩佳のクラブセッティング】
1W:TOUR B XD3(2018) 10.5度 45.25インチ Speeder 569 TR S
3W:TOUR B JGR(2019) Speeder 569 EVOLUTION IV S
7W:TOUR B JGR(2017) Speeder 569 EVOLUTION IV S
4U、5U:TOUR B JGR(2017) MCH 60-S
6I〜PW:TOUR B X-CB(2018) MCI 80-S
50度、54度、58度:TOUR B XW-1 MCI 85-S
PT:ストローク ラボ ブラックシリーズ TEN

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