新型コロナウイルスの影響でいまだ開催の目途が立たないプロゴルフツアーだが、選手は来たる開幕に向けて備えるしかない。一方でお隣の韓国は5月14日に開幕するメジャー「KLPGAチャンピオンシップ」で女子ツアーが再開。昨年より日本ツアーを主戦場としているペ・ソンウ(韓国)も同大会に参戦する。


参戦までの道のりは容易ではなかった。ソンウは日本ツアーが続々と中止となったため母国へと戻った他の韓国勢とは異なり、日本で開幕戦を待ちわびながら調整を続ける道を選んだからだ。その理由をこう話す。

「今年から日本の企業である株式会社大和地所さんと所属契約を結ばせていただいたので、日本ツアーの開幕戦には何としても出場したかったんです」

韓国に戻って調整を続けていた場合、日本ツアーが再開したとしても日本に入国するタイミングで自主隔離生活を余儀なくされ、開幕戦に間に合わなくなるかもしれない。さらに最悪の場合、日本に戻ってくることができなくなるかもしれない。そういった不安がある以上、日本での調整を続けるのがベストだと考えた。

だが、日本ツアーは開幕の見通しは立たず、1カ月以上先まで中止が決定。さらに保険などの安全面のリスクを考えた結果、さすがに一度母国に戻ったほがいいと判断。4月末に帰郷する決断を下した。

現在、韓国政府の方針で韓国人であっても海外からの帰国者は2週間の自主隔離生活をしなければならない状況。ソンウも例にもれず、帰国後は自主隔離生活を送る。「家から外には絶対出られないのでやれることをやっています」とパターのストーロックチェックやストレッチ、自宅でできる範囲のトレーニングをして試合に備えている。「体は元気なのですが、精神的にはかなり疲れているのが正直なところです。でも、もう少しの辛抱です」と我慢の日々だ。

そんな生活を乗り越えて今季初戦となるKLPGAチャンピオンシップへと向かう。過去には優勝したこともある縁起のいい大会だ。だが、今年は成績以上の思いがあるという。

「新型コロナウイルスのため、世界中の人々が不便、かつ、大変厳しい生活を強いられていると思います。こういう大変な時期ですから、私だけでなく選手たちのプレーを通して、耐えてしのぐ様子、逆境を克服する姿を多くの方に見ていただきたいです」

スポーツを通じて少しでも明るいニュースを届けること。そんな使命感を強く感じている。「応援してくださる多くのゴルフファンの熱い心を胸に、感謝を込めて、皆さまに感動、勇気、希望を伝えられるナイスプレーができるように一生懸命頑張ります」。特別な思いを胸に、2020年初戦に挑む。

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