今年3月まで女子高生だった西郷真央は、プロテスト合格後の初戦で優勝となれば、ツアー史上初の快挙だった。最終日は「71」とスコアを1つ伸ばして、トータル9アンダーと健闘したが、優勝した渡邉彩香には2打届かず5位タイで大会を終えた。


リモートによる公式会見で今大会の感想を聞かれると「ティショットは4日間含めて思うように振れなかった。それが良い結果につながらなかった。7割は残念な気持ち」と悔しさをにじませた。ティショットでは思い切りの良いスイングで、飛距離は出ていたものの、深いラフに入る場面が多かった。

それでも序盤は見せ場を作った。1番、4番をバーディとして6番でボギーを打ったものの、すぐに7番をバーディとして取り返す。その時点でトータル10アンダーとして、同じ最終組で回る首位の田中瑞希をとらえた。8番パー5は西郷も田中もバーディパット決め、トータル11アンダーまで伸ばした。しかし、難関の9番パー3で流れが止まってしまった。

5番アイアンで打った9番のティショットは、手前の池に痛恨の池ポチャ。池の手前にドロップしたアプローチはピンを大きくオーバーして2パットのダブルボギー。一気に後退した。「本来ならフォローの風が吹く予報でしたが、前半は逆風もあった」と風のジャッジに失敗。「前日までは大きいクラブで打っていて、少し抑えて打ってしまって当たりも薄かった。打ってからアゲインストが吹いてしまった」と小さなミスと不運が重なった。

それでも18歳は最後まで望みを捨てなかった。「9番ホールのことはあまり引きずっていなくて、それよりもティショットが気持ちよく振れることだったり、アイアンショットがもともとは得意なので、それをどう生かせるかを考えていた」という。10番をボギーとして迎えた14番パー5のバーディで「ショットが良くない中で立て直せた」と手応えを掴んだが、「その後、パットが一筋外れた入りして、優勝争いから遠ざかってしまった」と振り返る。

忘れてはならないのは、西郷にとってこの試合はプロデビュー戦だったということ。それがいきなり最終日最終組。「緊張はしていなくて楽しんでプレーできました。ショットが良くない割には、よく頑張れたと思います。ショットが良ければもっと上位にいけた」。5位という結果には、まったく満足していない。

本来のショットの調子が戻らない中で、収穫はパッティングだった。「パッティングが課題だったんですけど、今年パターを替えてそれが上手くいきました」。昨年まではマレットタイプを使用していたが、今年からオデッセイの『トリプル・トラック 2ボールパター』にチェンジ。従来の2ボールパターの2つの白丸の上に、赤と青の3本の線が入っているのが特徴だ。「今まではパットで構えるときに違和感をありました。この2ボールは線が入っていて合わせやすいし、スムーズに構えられるようになってストロークのミスが減りました」とこの試合では、パッティングでしのぐシーンが何度かあった。

パット好調の裏には師匠のジャンボこと尾崎将司のアドバイスも。「ずっとパッティングが課題だったので、『どういうラインが苦手なんだ?』とか聞いていただいたりして、ラインの読み方だったり、入るまでのイメージだったり、教わったことが今日も生かせました。そこは良かったと思います」。明日以降、ジャンボ邸に行って成績と内容を報告し、「ショットを磨き直したい」と伝えるつもりだ。

この試合で5位タイに入り、高校を卒業したばかりの西郷の初任給は864万円。使い道は? 「ずっとトラックマン(ゴルフの弾道測定器、236.5万円〜)が欲しかった。あとは親孝行がしたい」とはにかんだ。

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