<アース・モンダミンカップ 最終日◇29日◇カメリアヒルズCC(千葉県)◇6622ヤード・パー72>

女王・鈴木愛とのプレーオフを制し、5年ぶりの“復活優勝”を遂げた渡邉彩香。今季開幕戦でツアー通算4勝目を挙げたが、会見の席では苦しかった「この2年間」についても語られた。


身長172cmの大型選手として、デビュー当時から将来を嘱望された渡邉。2012年にプロテストに合格し、翌年からツアー本格参戦を果たすと、いきなり賞金シードを獲得するなど期待通りの活躍を続けた。14年の「アクサレディス」でツアー初優勝。さらに15年には「ヤマハレディースオープン葛城」、「樋口久子 Pontaレディス」と2勝を挙げ、獲得賞金1億円を超えるトップ選手へと成長した。

この頃の渡邉は、ツアーでの活躍以外にも大きな目標を掲げていた。それが16年に行われたリオデジャネイロ五輪出場。実際に世界ランク上位選手として、有力候補の一人に名を連ねていた。

だが、代表決定直前に行われた同年7月の「全米女子オープン」で、その夢はついえる。パーであがれば、世界ランクが五輪出場圏内まで上がった最終日の最終18番パー5。三打目を池に落として、痛恨のダブルボギーを喫することに。結局、その後発表されたランクで日本勢2番手に位置していた大山志保を抜くことができず、日の丸を背負うことは叶わなかった。

「リオ五輪に行けなかったことで、自分に足りないことばかりが浮かんでしまって。もっと『あれをしたい』、『これもやりたい』というなかで、(持ち球の)フェードボールの幅を狭めて、ストレートっぽくしようみたいな迷いも生じてしまって…」

実際、この年を境に年々成績は低下。16年こそ約6277万円(12位)を稼いだが、17年は約3451万円(36位)、そして18年には約2080万円(55位)まで落ちこみ、賞金シード選手の肩書を失った。さらに昨年は30試合の出場で予選落ち23度。賞金も約348万円の115位と不振をきわめた。

この間は、特に武器だったドライバーが「気持ちよく振れない」という状態。「上体がつっこむ」という悪いクセがあることを理解しながらも、「どう直していいのかが分からない」と迷路にはまり込んだ。ストレートではなく、ドローに活路を求めた時期もあったほど。しかし、このオフにコーチとともに、「ヘッドに球が当たるまでは、その場で回転する意識を持って」スイングすることを徹底。「本来の開幕の時期(3月)にはかなり調子がよかった」と、克服の手ごたえをしっかりと感じられていた。

そして復活の年になったのは、くしくも来年に延期となった東京五輪出場争いで大事になってくるシーズンだ。「リオ五輪を逃してから(東京五輪出場が)目標でした。今はかけ離れてしまっているけど、開催時期が伸びたことが、もしかしたら“ツイてる”ということになるかもしれない。できる限り頑張りたいですね」 。この大目標もこれまでと変わらず胸に秘めながら、さらなる復活ロードの歩みを進めていく。

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