■妊娠中や授乳中に蜂蜜や蜂蜜使用製品を食べても問題なし
胎児をお腹の中で育てている妊婦は、蜂蜜を食べてはいけないのではないだろうかと心配される方もいるようですが、妊娠初期から臨月まで妊娠の期を問わず、全く問題ありません。

蜂蜜そのものはもちろん、蜂蜜を利用した製品を食べても胎児への影響はありません。妊娠中に咳の症状に悩み、「はちみつ飴」や「蜂蜜入りのど飴」を食べても大丈夫か気になる方もいるようですが、これらももちろん大丈夫。蜂蜜ヨーグルトや蜂蜜レモンもOKです。

妊娠中や授乳中の蜂蜜の安全性が気になるのは、蜂蜜を食べた乳児の死亡事故が報じられたことがあるためかもしれません。

乳児が蜂蜜で死亡するリスクがあるのは、乳児が直接蜂蜜を食べてしまった場合に、蜂蜜に含まれるボツリヌス菌の芽胞が「乳児の腸内で感染を起こすから」です。ボツリヌス菌は熱に強く通常の加熱や調理では死にませんので、非加熱の蜂蜜はもちろん、蜂蜜入りの飲料やお菓子も乳児に食べさせてはいけません。

しかし大人は腸内の免疫力の関係でボツリヌス菌の芽胞では感染を起こしません。妊婦や授乳中の母親が食べた蜂蜜に含まれる芽胞が、胎盤や母乳を通じて乳児・胎児に感染を引き起こすことはないのです。

授乳中に蜂蜜を食べることも何ら問題ありませんが、蜂蜜は子どもの手の届かないところに保管しておくこと、口移しなどで感染しないように注意することは重要です。

■蜂蜜は栄養豊富だが高カロリー……妊婦は過剰摂取に注意
蜂蜜は、カルシウムや葉酸などのビタミン類、鉄をはじめとするミネラルなど、栄養豊富な食品です。健康的なイメージも強い食品だ思いますが、糖分の過剰摂取を控えたい妊婦にとっては少し注意が必要。

糖質過多や体重増加に注意しながら、あくまで常識的な量として、少量にとどめて楽しむことをおすすめします。

▼清水 なほみプロフィール女性医療ネットワーク発起人・NPO法人ティーンズサポート理事長。日本産婦人科学会専門医で、現在はポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長。女性医療の先駆者の下、最先端の性差医療を学び、「全ての女性に美と健康を!」をコンセプトに現場診療にあたる。ネット・雑誌・書籍等の媒体を通し幅広く健康啓発を行っている。

清水 なほみ(産婦人科医)