■人と差がつくお金の使い方
平均的な日本人なら、生涯に数億円のお金を使うといわれています。お金の使い道には、いろいろな種類がありますが、生活に必要な金額には、さほど大きな差はありません。

食材費、住居費など、生きていくための生活費は、どんなぜいたくや節約をしようとも、限りがあります。

住居費に、毎月10万円使う人はいますが、100万円使う人は、ほとんどいません。食材費も同様で、毎月3万円であげる人はいますが、30万円も使う人など、そういないでしょう。

では、お金の使い道で差がつくのは、どこなのか? それは自己満足の領域です。

■良い自己満足、悪い自己満足
たとえば、旅行をする、本を買う、コンサートに行く、衣服を買う、子どもに高価な教育を与える、お気に入りのマイカーを買うなどなど、生活費以外の出費で、大きな差が出ます。

物質的、金銭的にぜいたくな生活をしたり、有名人のオッカケや金遣いの荒い友人と遊興でお金を失うのは、幻想を買っているようなものです。自己満足といっても、それは報われない自己満足です。

しかし、自己満足を否定してしまってもいけません。同じ自己満足でも、幻想のように消えて無くなる満足もありますし、自分の本質的な成長につながる良い満足もあります。

■自己満足の時間軸が大切!
要は、自分がどんな満足を求めているかを、客観的に知ることが大切だと思うのです。その目安は、自己満足を測る時間軸にあります。

いつの満足を求めているかです。それが近いほどに、刹那的、浪費的になり、遠いほどに、制御的、抑制的になります。その中間に、最適な時間軸があります。

今日の自己満足だけを求めたら、投資をすることも、学習することも、努力することも、かったるく感じます。

いま美味しいものを食べる、気持ちの良いことをする、安楽な生活をする。たぶん、それが今日の自己満足の到達点となってしまうでしょう。

逆に、遠すぎる未来に標準(ターゲット)を合わせると、不安ばかりがつのります。

30歳代の人に、自分の老後や終活を考えなさいといったら、たぶん老後の長生きリスクに驚愕して、足がすくむのではないでしょうか。現役時代に余計なことはすべて謹んで、老後のために蓄えるだけのケチケチなマネープランを考えるかもしれません。

■最適な時間軸は?
多くの人のライフプランの相談に乗ってきた経験から感じることは、最適な時間軸は10年間だということです。

10年後の自己満足を最大化することを考えて、計画&行動すれば、適度に積極的、かつ適度に防衛的なプランを作ることができます。

今すぐには成果が出なくても、10年後には得られるであろう最高の結果。そのために、お金を使うことを逡巡しない勇気が湧いてくると思います。

自分でしっかりコントロールできることにお金を使い、うまくいけばそれが何倍にもなって戻ってくる。そんなプランを作っていけたら、人生はかなり楽になります。

そのために、時間軸を10年ごと設定して、自己満足を明確に描くことが必要なのです。

さて、あなたの10年後の自己満足は何でしょうか? 結婚? 昇格? 起業? リタイア? それともマイホームの購入でしょうか。

自分の望む10年後の姿をはっきりと想い描いて、それに向けてお金を効果的に使っていけたらいいなと思います。

北川 邦弘(マネーガイド)