「Getty Images」カメラマンの写真で振り返るスーパーボウル

 米プロフットボール(NFL)の王座決定戦、第54回スーパーボウルは2日、フロリダ州マイアミのハードロック・スタジアムで行われ、アメリカン・カンファレンス(AFC)のチーフスがナショナル・カンファレンス(NFC)の49ersを31-20で破り、50季ぶり2度目の優勝を飾った。

 全米が熱狂し、恒例のハーフタイムショーも盛り上がったスポーツ界の祭典。そんな1日を全世界に配信したのが、世界的フォトエージェンシー「Getty Images(ゲッティ・イメージズ)」だ。「THE ANSWER」では、実際に撮影したカメラマン2人のベストショット6枚を紹介。撮影したカメラマンのコメントとともにお届けする。

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【ロブ・カー氏の総括】

「1991年に初めてスーパーボウルを撮影して以来、計12回に渡り、スーパーボウルを私は何度も撮影してきた。チーフスが逃げ切れていた第3クォーター(Q)までは例年通りの試合だった。しかし、第4Qのボールが蹴られた時に、試合の流れが変わるかのような盛り上がりを見せた一戦だった」

【写真:Rob Carr / Getty Images】

「第4Qで49ersに対して、チーフスがインターセプトしたシーン。このシーンが試合を決定づけた瞬間といっても過言ではない。スーパーボウルでの勝利を確信し、盛り上がっている様子が、カメラのファインダー越しからでも十分伝わってきた。チーフスのディフェンス選手は、フィールドの端まで走りに行き、スタンドにいるファンと喜びを分かち合った。会場を巻き込もうとする彼の姿が気に入っている」(カー氏)

【写真:Rob Carr / Getty Images】

「パトリック・マホームズが、第4Qでタッチダウンのパスを投げた後のワンシーン。今回のスーパーボウルでMVPに輝いた彼は、この試合で異彩を放っていた。彼が逆転の突破口を見出し、チームを勝利に導いたと言っても過言ではない。まだ若い彼の献身的なプレーに、私も心打たれた」(カー氏)

【写真:Rob Carr / Getty Images】

「50年ぶりの優勝を勝ち取ったチーフスの選手たちは、紙吹雪が降るなかでヴィンス・ロンバルディ・トロフィーを掲げている。一進一退の攻防となったこの試合は、長年スーパーボウルを撮影してきた私でも興奮した。チーフスの選手たちは逆境に立たされながらも、決して下を向くことはなかったように見えた。個々のプレーも輝いていたが、チーム全員で勝ち取った優勝と言えるだろう」(カー氏)

エンドゾーンの席から撮影していたベロ氏の3枚の写真

【アル・ベロ氏の総括】

「私の撮影ポジションは、フィールドの両端にあるエリアであるエンドゾーンの席だった。NFLから承認されているチケットを購入し、列に座った時に、そこはとても見晴らしの良いポイントだと感じた。固定された位置にいたので、多少動きには制限があったが、この試合を自分らしく撮影することができるのかや、起こりうる試合の動きを考えながら、いつものように撮影準備を整え、これから始まる大舞台に備えていた。

 1996年以来、多くのスーパーボウルのシーンを撮影してきた。果たして何回撮影したかについては分からないが、たくさん撮影してきたことは間違いない。今年の試合はとても良いものだったと感じる。時に少し杜撰なシーンもあったが、チーフスがゲームの終わりに劇的な追い上げをしたことで、一気に観衆の興奮は増したと思う。チーフスはすべてのプレーオフゲームで勝つために追い上げをしてきていたので、今回の試合においても同じことが起こるだろうと期待はしていた」

【写真:Al Bello / Getty Images】

「この写真は、エンドゾーン座席のフィールドの反対側から600mmのレンズで撮影をした。トロフィー贈呈セレモニーの全シーンを撮るために、少し緩く撮影することを心掛けた。近距離の写真を撮っているカメラマンがいることを知っていたので、何が起こっているかが分かるような、異なる見え方で撮影したかったのだ。トロフィーにキスをする選手を収められたのも、ポイントだ。事前に予測していたからこそ、このような写真を撮影できたと感じる」(ベロ氏)

【写真:Al Bello / Getty Images】

「ゲーム終了の直後、選手たちは私のいるエンドゾーンにめがけて走って来て、勝利を祝い始めた。写真に映る彼の顔から流れる汗が、喜びの涙のように見えるのがとても印象的だ。熾烈な戦いを終え、優勝を手に入れた彼の喜びが大変伝わってくる。その瞬間は一瞬だったが、彼を狙っていたからこそ撮影ができたと思う」(ベロ氏)

【写真:Al Bello / Getty Images】

「これは非常に大胆なビッグプレーだった。チーフスのサミー・ワトキンスは、49ersのリチャード・シャーマンを、65ヤードゲインのような『アップアンドイン』パスルートと呼ぶプレー方法で、打ち負かした。ワトキンスはプレーオフの試合の1週間前からシャーマンのプレーを徹底的に研究しており、彼を打ち負かした。非常に激戦だった第4Qでこの特有のプレー方法を実行したため、会場のボルテージも上がっていた。

 その後も彼らは決して下を見ることなく果敢に攻め、スーパーボウルで優勝した。私はフィールド上にはいないが、座っている場所からでも、こうしたビッグプレーを撮影できるように準備していた。常に集中してこのようなシーンが起こることを想定していたので、見事撮影することができたのだ。今まで数多くの試合を撮影してきた私だからこそ切り取れた、経験が生んだ写真ともいえるだろう」(ベロ氏)(THE ANSWER編集部)