新型コロナ禍により導入されたランキング制度でバーティが1位キープ

 テニスの全豪オープン女子シングルスで、大坂なおみ(日清食品)が2年ぶり2度目の優勝。22日に発表された最新のWTAシングルスランキングでは、順位を1つ上げて世界2位となった。しかし、大坂が1位とならなかった新型コロナ禍のシステムについて、米国の識者が異論を述べているという。海外メディアが報じている。

 グランドスラム4度目のタイトルを手にした大坂は7835ポイントに。シモナ・ハレプ(ルーマニア)を抜いて、WTAランク2位となった。全豪オープンで準々決勝敗退のアシュリー・バーティ(オーストラリア)が9186ポイントで1位だが、この現状に米識者からは疑問の声があがっている。

 米ヤフースポーツ豪州版は「『スポーツに対する悪ふざけだ』アシュリー・バーティがナオミ・オオサカとの醜い議論に巻き込まれる」との見出しで記事を掲載。「ナオミ・オオサカが全豪優勝にもかかわらず、オーストラリアのスターはトップの座をキープしたことで、偽物の世界1位というようなレッテルを張られている」と最新の世界ランクに注目している。

 記事では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、WTAツアーが選手のランキングポイントを変更したことを紹介。通常は直近52週で積み上げたポイント数を合計していたが、コロナ禍の暫定システムではその選手が過去2年間で最も良かった16大会のポイントを合算するシステムになったとしている。

 コロナ禍で海外ツアーに参戦しない選手への救済措置となっており「バーティは2020年の全米と全仏でプレーせずにオーストラリアに留まる選択を下したが、ランキング的にダメージを受けていない」と記事では分析している。

米記者は現行制度に異論「現実と相当なまでに乖離」

 この現状に物言いをつけたのは、米紙「ニューヨーク・タイムズ」のクリストファー・クラリー記者だった。自身のツイッターで、現行システムに対する見解を表明。「ここまで諸事情でパンデミックに適応したWTAランキングが機能してきたのは理解しているが、グランドスラムのタイトルや決勝出場もなく、ほとんどプレーしていないバーティがかなりの大差で1位をキープしている状況は、現実と相当なまでに乖離してしまった」と述べた。

 このツイートに、海外ファンからは「なんてこと! 間違いなく、ナオミ・オオサカが超ダントツで明確なナンバーワンなのに」「エントリーリストやシード順にはこのアプローチでいいと思うけれど、公式順位としては完全にナンセンス」などと反響も寄せられており、米ヤフースポーツ豪州版の記事では、クラリー記者の意見に同意する声が多かったと紹介されていた。

 また、記事ではバーティのコメントも掲載。「ポイントを守るため(にプレーする)、それはとてもネガティブな見方だと思う」と本人は世界ランクに固執しない姿勢を示しているという。

 大坂なおみも優勝後の記者会見では、世界ランクについて問われ「世界ランクに関しては全く考えていない」「良いプレーをすれば結果は付いてくる」と気に留めていない様子を見せていた。(THE ANSWER編集部)