確定申告の方法については、下調べをして準備を行う方がほとんどではないでしょうか。しかし、確定申告が初めての場合、どのように所得税を納付すればよいのかわからない場合もあるようです。所得税額に関しては、税務署から何かしらの通知が届くわけではないため、自主的に納付手続きをする必要があります。そこで今回は、確定申告後の所得税の支払い方法について解説します。

2021年の所得税の納期限はいつまで?

令和2年(2020年)分の確定申告は、期限を1ヶ月延長して令和3年(2021年)4月15日(木)までとなっています。

平常時の確定申告は、例年2月16日から3月15日までの1ヶ月の間に済ませることと決められていました(開始日や終了日が土日にあたる場合は、日程の調整があります)。

しかし、昨年も3密回避のための混雑緩和の特例措置が講じられたこと、今年はさらに緊急事態宣言の対象期間と重なったことなどから、昨年同様1ヶ月の延長が決まりました。所得税の納付は確定申告期間の最終日が期限となるため、法定納期限も4月15日(木)まで延長されています。また、口座振替を利用する場合は、振替日が5月31日(月)となっています。

所得税の支払い方法は全部で6種類

所得税の納付にはさまざまな方法があり、自分に都合のよい方法を選ぶことが可能です。外出を控えたい方は、インターネットを利用した電子納税や口座振替が便利です。現金納付を希望する方で、所定の時間に窓口に行けない場合は、24時間どこからでも利用できるコンビニ払いがおすすめです。

所得税は、確定申告書を提出した後に税務署から自動的に手元に納付書が届くわけではないため、納期限に遅れないよう注意が必要です。確定申告が終了したら、忘れずに納付手続きをしましょう。

所得税の支払い方法をそれぞれ詳しく解説!

ここでは、上記のさまざまな所得税の納付方法について、具体的にわかりやすく解説します。簡単に手軽に納付できる方法や、法定納期限より後に余裕を持って納付する方法、お得になる方法などの選択肢がありますので、納付の際の参考にしてください。

振替納税により納付する方法

振替納税とは、確定申告をした本人名義の預貯金口座から、法定納期限日に自動的に引き落とすことで納税が完了する方法です。いわゆる口座振替と同様に、引き落とす際の手数料などは不要です。利用の初回のみ、事前に税務署か口座のある金融機関窓口へ専用の口座振替依頼書を提出するか、e-Taxを利用してオンラインで依頼書を提出します。

一度手続きを済ませておくと、次回からは自動的に法定納期限日に引き落とされ納税が完了します。引き落とし日は通常、法定納期限から約1ヶ月後となるため、直接納付よりは余裕を持った納税準備が可能です。

ただし、一部の金融機関や預貯金口座の種類によっては、口座振替ができない場合があるため注意が必要です。また、期限の直前の手続きでは、指定の振替日に間に合わないことがあります。その際は、振替納税以外の方法で納付し、次回からの適用となります。

e-Taxでダイレクト納付する方法

e-Taxを利用した納税方法として「ダイレクト納付」があります。e-Taxとは、インターネットを利用した国税電子申告・納税システムのことで、パソコンやスマートフォンから確定申告や納税がオンラインで行えるものです。e-Taxでの「ダイレクト納付」なら、確定申告を済ませた後にすぐ納付するか、納期限内の期日を指定して後から納付することが可能です。

ダイレクト納付の利用にあたっては、利用開始時に「特定納税専用手続」を選択していないことが条件です。また、e-Taxの利用開始手続きの後に、納税の1ヶ月前までに「国税ダイレクト方式電子納税依頼書兼国税ダイレクト方式電子納税届出書」の提出が必要です。所得税納付の際は、e-Taxを利用して確定申告のデータを作成して送信した後に、画面の指示に従い「今すぐに納付」か「納付日を指定」のいずれかを選びます。正しい手続きが済むと「ダイレクト納付完了通知」が届きます。

インターネットバンキングやATMから納付する方法

所得税をインターネットバンキングから、または金融機関やコンビニエンスストアのATMを利用して電子納税することも可能です。納税の際は登録方式と入力方式の2つがあり、事前にe-Taxの利用開始手続きを行っておく必要があります。

・登録方式

e-Taxで事前に納付情報データを作成して送信し、納付区分番号を取得します。その後、各金融機関のインターネットバンキング内にある国税等の納付画面で納付区分番号などの所定の番号を入力して送信してください。ペイジーが使える金融機関のATMから納付することもできます。ただし、納付可能時間はe-Taxの利用可能時間内で、金融機関のシステムが稼働している時間内という制限があります。

・入力方式

e-Taxに納付情報のデータ登録を行わずに、自分で所定の納付目的コードを作成してペイジー対応の金融機関のATMから画面の案内に沿って納付する方法です。いずれの方法も、手数料はかかりません。

クレジットカードで納付する方法

所有するクレジットカードを利用して所得税を納付する場合、カードの利用可能限度額を超えた所得税額の納付はできません。しかし、限度額内ならクレジットカードが利用でき、しかもカード会社によっては納税額に応じたポイントが還元されるため節税になります。ただし、納税額に応じた決済手数料がかかることに注意が必要です。差し引きでポイントのほうが多ければお得になります。

クレジットカードの納付は、「国税クレジットカードお支払サイト」から、カード情報や住所、氏名、納付情報などの必要事項を入力することで納付手続きが行えます。実際の引き落とし日は各クレジットカード会社により異なり、カード会社指定の振替日に納付されます。

クレジットカードでの納付なら、カード会社で決められている分割払いやリボ払いが利用できるため、一括の納税が厳しい場合に便利です。ただし、ボーナス払いは利用できません。

コンビニエンスストアで納付する方法

コンビニ納付は、パソコンなどを使い自分で作成して印刷したQRコードを、コンビニに設置してある端末に読み取らせてバーコード付きの納付書を出力したうえで、レジで現金納付をする方法です。QRコードは国税庁のホームページ「確定申告書等作成コーナー」「コンビニ納付用QRコード作成専用画面」のほか、e-Taxでも作成できます。

ただし、納付金額は30万円までと決められています。コンビニのレジでは、クレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済は使えません。手元に現金を用意して納付してください。

金融機関や税務署の窓口で納付する方法

所得税は、金融機関や所轄の税務署の窓口で、納付書と現金を持参して納付することも可能です。この方法なら納付税額の制限はありません。納付書は金融機関や税務署の窓口に備え付けてあります。

また、コンビニ納付で使えるバーコード付きの納付書を利用することもできます。ただし、納税期限内の営業時間や開庁時間内に納めてください。通常時とは受付対応が異なる可能性もあるため、納付の際の窓口対応可能日や時間などは、所轄の税務署に事前に確認してください。

所得税をまとめて納付できない場合はどうする?

法定納期限までに、所得税をまとめて納付できない場合は救済措置として、延納の制度が利用できます。延納を利用する場合、令和2年(2020年)分の所得税については、法定納期限の令和3年(2021年)4月15日(木)までに納税額の半額以上を納付し、残額を同年5月31日(月)までに納めなければなりません。ただし、延納期間中は年1.0%の割合で利子税がかかります。

まとめ

確定申告後の所得税の納付は、さまざまな方法のなかから選ぶことが可能です。選ぶ方法によっては、事前に届出が必要な場合もあり、最大で1ヶ月程度時間を要することもあるため、早めに手続きをしておきましょう。

まとめて一括で納付することが難しい場合は、延納申請することにより2回に分割して納付することもできます。また、クレジットカード払いなら、支払利息はかかりますが、分割払いやリボ払いを利用して何回かに分けて納付することもできます。無理なく納税できるのはどの方法か検討してみるとよいでしょう。