米音響機器大手のBOSE(ボーズ)は15日、日米欧とオーストラリアに計119ある直営小売店を、数カ月以内に全て閉じると米メディアに明らかにした。ヘッドホンやスピーカーなど主力製品の販路がオンラインに移ったため、としている。ボーズは日本国内では百貨店やアウトレットモール内に計約20店を運営している。

 ボーズは声明で「スマートフォンが業界を変えた」と指摘した。同社は1993年に米国に初めて店舗を開いた。本格的なオーディオシステムやホームシアターを実際に体験してもらい、購買につなげる狙いだった。

 しかし、CDやDVDが廃れ、ネット経由の音楽がスマホ上などで聴かれるようになったことで、ボーズの売れ筋は変わった。ヘッドホンや持ち運びできるスピーカーなど、無線通信でつながる小型の商品が主力となり、実店舗の役割も低下していた。

 店舗で働く従業員の雇用にも影響が及ぶとみられるが、具体的な人数などは明らかにしていない。米メディアによると、アジアや中東の計130店舗は残す方針だという。(サンディエゴ=江渕崇)