中国・武漢市で集団発生している、新型コロナウイルスによる肺炎が日本でも確認された。感染した神奈川県の30代の中国人男性は、患者が多く出た武漢市内の海鮮市場には行っていないが、詳細不明の肺炎にかかった人と濃厚接触していたという。新型コロナウイルスはどのように感染するのか、濃厚接触とは何か。

 新型コロナウイルスは、武漢市の海鮮市場で扱われていた動物から感染した可能性が指摘されている。市場はすでに閉鎖されており、市場関係者からは3日以降、感染者は見つかっていない。ヒトからヒトへの間で持続的に感染する例は今のところないとしている。

 ただし、武漢市当局は14日、「ヒトからヒトへの感染の可能性を排除できない」との見解を示した。肺炎を発症した夫妻のうち、夫は海鮮市場で働いていたが、妻は市場への接触を否定した。また、今回日本で見つかった神奈川県在住の男性も市場には行っていなかった。厚労省はこの男性は中国で詳細不明の肺炎にかかっていた人と濃厚接触があったと発表した。

 新型コロナウイルスの感染の仕方は詳しくはわかっていない。ただ、SARS(重症急性呼吸器症候群)など他のコロナウイルスでは感染者がせきやくしゃみで発した飛沫(ひまつ)のなかにウイルスが含まれており、それを口や鼻から吸い込むことで感染する可能性がある。

 厚労省は、濃厚接触者とは家族などで同じ場所で一緒に生活をしている人や、患者の治療にあたった医療従事者などを指すとしている。1度会って話した程度では濃厚接触にはあたらないとしている。

 賀来満夫・東北大名誉教授(感染制御学)は「濃厚接触の定義は明確ではない」としつつ、1〜1・5メートル以内の距離で感染者と相対し、目安として30分以上共に過ごす場合があてはまるという。