首都圏の中学入試がほぼ終わった。今年は午後に入試を実施する学校も増え、1日で2校を受験するパターンも定着。午後入試を呼び水に、人気を伸ばす学校もある。(横川結香、石川瀬里)

 今年は男子校の人気が高まり、中でも、午後入試を導入した学校に注目が集まった。

 1日午後、創立100年を超える伝統男子校、巣鴨中(東京都豊島区)の控室。3時半に始まる「算数選抜」を前に、昼食を取ったり自習したりする受験生と保護者で埋まっていた。

 東京、神奈川の中学入試がスタートした1日は、午前の入試のあと、午後に別の入試を実施する学校が増えた。午前は第一志望校、午後は併願校などと受験の機会が広がっている。

 同校は昨年から、午後に算数1教科の入試を実施してきた。今回は定員20人のところ、766人が出願。昨年より258人増え、高倍率の入試となった。同校への志望度が高い受験生にはさらなるチャンスとなるほか、上位校を受験する「併願生」の取り込みにもつながっている。昨年春に入学した算数選抜の一期生は、成績上位の子が多いという。

 また、1日の午前入試も、昨年より172人多い423人が出願した。大山聡・入試広報部長は「午後入試の実施によって本校そのものの認知度が上がり、また教育内容を多くの人に知ってもらえる機会の一つになった」と話す。

 千葉県柏市の女性(42)の長男は、午前・午後どちらも受験した。同校が第一志望。学校説明会にも参加し、男子校ならではの教育と面倒見のよさに魅力を感じたという。「年頃の男子と長年向き合い、その特徴を熟知された先生方の話が印象的だった。こうした環境で指導を受け、大学入試に備えてほしい」と話す。

 曹洞宗系の男子校、世田谷学園中(世田谷区)も、昨年から算数1教科の「算数特選」を実施する。今回は544人が出願。巣鴨と同じように、他の入試回も出願者数が増えた。