企画展が中断した国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」への補助金について、文化庁は全額不交付とした決定を撤回し、一部減額した上で交付することがわかった。同庁が昨秋に約7800万円の全額不交付を決めて以降、国への提訴も辞さない主催側の愛知県との交渉が続いていた。同庁によると、県側が「手続き上の不備」を認め、申請通りに展示できなかった分などを差し引いて約6700万円を交付する。

 あいちトリエンナーレをめぐっては、専門家による審査委員会が補助金の採択を決めたものの、企画展「表現の不自由展・その後」で、慰安婦を表現した少女像などの展示が、開催直前に表面化。脅迫を含む電話での攻撃が殺到し、不自由展は開幕3日で中止された(その後、再開)。文化庁はこうしたことが予想されたのに報告しなかったとする「手続き上の不備」を問題視。県からの申請には展示ごとの費用といった明細が示されていず、不自由展だけの減額はできないことを理由に、昨年9月、全額不交付を決定した。愛知県が不服申し出をしていた。