新型コロナウイルスへの感染について、約35分で判定できる小型の遺伝子検査システムを、長崎大がキヤノンメディカルシステムズ(本社・栃木県大田原市)と共同開発した。現在のPCR検査(約4時間)より大幅に短縮される。高い精度が認められ、26日から行政検査で使えるようになった。

 ウイルス検査は、のどや鼻から採取した検体からウイルスの遺伝子を取り出し、検出可能になるまで増やして調べる。

 新システムの鍵は、化学合成で作る「プライマー」と呼ばれる短いDNA鎖。長崎大はジカ熱ウイルスなどの検出法研究の蓄積を生かし、新型コロナウイルスの遺伝子だけを短時間で増やすプライマーの開発に成功した。

 このプライマーを使い、栄研化学(本社・東京都台東区)が開発した遺伝子増幅技術「LAMP法」によって遺伝子を一定の温度で増幅。試薬が発する目に見えないレベルの光をキヤノンメディカルシステムズ社の蛍光検出装置で探知する。温度の上げ下げが必要なPCR法よりも効率的に遺伝子を増幅でき、前処理を施した検体から10分で検出できる。前処理から検出を経て感染の有無が判定されるまでは約35分。