■コロナQ&A(運動編) 回答:久野譜也・筑波大学大学院教授(健康政策)

新型コロナウイルスの感染を防ぐため、多くの人が自宅で過ごす時間を増やした結果、体を動かす時間は減りつつあります。コロナ禍での運動をめぐる様々な悩みを、どうすれば解決できるのか。記者が尋ねました。

 Q 新型コロナウイルスの感染を防ぎながら運動をするにはどうしたらいいでしょうか。ソーシャルディスタンシングやマスクの着用はどう考えたら良いですか?

 A 運動は免疫に影響し、ウイルスへの抵抗力が変わります。免疫力を上げたり維持したりするために運動をする場合、極端に疲労しないよう強度や頻度などを適度にするといいでしょう。

 「運動中のソーシャルディスタンシング」は、左右に1・5〜2メートルの間隔を取ることに加え、前後に連ならないことが推奨されます。

 最近の研究によると、歩行中にせきやくしゃみをすると、無風の場合でも、5メートル後方まで飛沫(ひまつ)が届くと言われています。走っているときには、それが10メートル後方にまで広がります。

 マスクを着用しての運動は、呼吸が難しくなり、負荷が上がり過ぎる可能性があります。ウォーキングやジョギングであれば、混まないコースや時間帯を選び、追い越しやすれ違いで前後に連なる恐れがあるときに取り出せるよう、マスクを準備すると良いでしょう。対人やチームで行うスポーツでも、マスクが必要な場面と、そうでない場面を考える必要があります。また、これからの時期は水分補給も忘れずに。

 運動は1人よりも仲間や指導者と一緒の方が続けやすいというデータがあります。我々の調査の結果では、1人で続けられる人は15%程度です。運動中のソーシャルディスタンシングやマスクの使い方を工夫して、活動的な生活を続けていきましょう。(構成・忠鉢信一)

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 くの・しんや 1962年生まれ。高齢化社会の問題に取り組み、科学的根拠に基づいた健康政策の構築を目指す。スポーツ審議会委員。