名古屋市昭和区で1日にあった住宅火災で、住民の高齢女性を連携して助け出したとして、昭和消防署は25日、いずれも昭和区在住の自営業犬飼知克さん(52)、名古屋市職員佐竹真伍さん(26)と会社員男性(36)の3人に、感謝状を贈った。

 署によると、現場は昭和区御器所3丁目にある鉄骨3階建ての住宅。1日午前9時20分ごろ、仕事で近くに立ち寄った犬飼さんが、黒っぽい煙が上がっているのに気づいた。近づくと、換気扇から赤い火が見えたため、119番通報した。

 電話する犬飼さんのあせった様子に、時差出勤をしていた佐竹さんが足を止めた。2人は外階段を上がり、2階にある玄関をのぞくと、室内で座り込む女性(88)がいた。

「そこにいたら危ない」

 声をかけても、女性は「火を消して」と言うばかり。気が動転している様子だった。

 黒い煙が立ちこめ、火も見えていた。住宅の中は暗くなっていたが、佐竹さんが腰をかがめながら入っていった。

 「大丈夫ですか」と声をかける犬飼さんに、「大丈夫です。公務員ですから」と応じたという。栄市税事務所に勤務する佐竹さんは、昨年10月の台風19号で被災した長野市に派遣された経験があった。「有事の際には率先して動かないといけない、という思いがありました」と振り返る。