広島県政界が揺れ続けている。前法相の衆院議員、河井克行容疑者(57)と妻で参院議員の案里容疑者(46)が公職選挙法違反(買収)容疑で逮捕された事件。克行議員から現金を受け取ったという証言が相次いだ。これまで取材に受領を否定していた首長も前言を翻した。

 広島県安芸高田市の児玉浩市長(57)は26日記者会見し、河井克行議員から昨年3月末と5月末に計60万円を受け取ったと認めた。主な発言は次の通り。

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 現金の授受は2回あり、どちらも案里氏への参院選の協力をにおわせるものだった。1回目は昨年の県議選直後で、克行氏本人が、当選祝いの趣旨で封筒を置いていった。後援会の口座へ政治資金として入金した。2回目は昨年5月末の地元行事で、河井事務所の人に「河井が車の中で待っている」と言われて行くと克行氏が一人でおり、封筒を差し出された。買収行為だと感じ、「これはいけない」と押し問答になったが、災害復旧で要望などをしていたので、怒らせたら地元に不利益になるのではと考え、後日、数回に分けて返金した。

 現金の授受があったことを深く反省している。進退は、後援会や市民の声を聞いて判断したい。大変申し訳ありませんでした。

 ――授受を否定して市長選に立候補した。

 言い逃れするつもりはないが、一部の方と相談したが、どう対応したらいいのか決断できず、周囲の期待もあったので、選挙に突入してしまった。

 ――(丸刈りの)ヘアスタイルは。

 今できることは何かと考えたときに、反省を示さなくちゃいけないということで、こういうヘアスタイルにした。昨日切った。

 ――これまで現金の授受も検察による聴取も否定していた。

 質問を受けるたびに心の中で「言いたい」という思いはあった。ただ、(検察当局から)「真相解明のため」と言われていた。一つ認めると全部話したくなるので、一線を守るためにそう答えた。

 ――3月の授受は当選祝い名目だった。2回とも参院選に絡んで受領したという認識か。

 2回とも案里氏の参院選の協力をにおわせるものだった。3月初めごろに夫妻の会議があり、私が県連の立場(溝手顕正氏支援)を申し上げた。それをなんとか崩したいという思いがあったのではないか。