稲田氏不在、日報問題解明なるか きょう閉会中審査

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報問題で衆参両院は10日、閉会中審査を開く。最大の焦点は、日報の電子データを陸上自衛隊が非公表にした経緯に稲田朋美元防衛相が関与したかどうかだが、与党が稲田氏の出席を拒否したため、事実解明がどこまで進むかは不透明だ。

 10日は午前に衆院安全保障委員会、午後に参院外交防衛委員会でそれぞれ3時間超の質疑が行われる。

 稲田氏の関与の有無を解明するカギは、2月13日と15日の防衛省内の幹部会議でのやりとりだ。稲田氏は特別防衛監察の聴取に「報告を受けていない」としたが、報道で、稲田氏のほか陸自や背広組(文官)が出席する会議で陸自内に日報データが残っていたことが報告されていた可能性が判明。陸自側も監察の聴取に対し、稲田氏に伝えたと証言した。さらに、13日の会議の内容を記した「防衛省幹部の手書きメモ」が一部で報じられ、データの存在を知った稲田氏が「明日なんて答えよう」と発言したとされている。

 しかし、監察結果ではメモについては触れられず、両会議で「データの存在について何らかの発言があった可能性は否定できない」としつつも、「日報データの存在を示す書面を用いた報告がなされた事実や、非公表の了承を求める報告がなされた事実はなかった」と結論づけた。

 事実解明のため、野党側は稲田氏のほか、非公表の決定に深くかかわった事務方トップの黒江哲郎・前防衛事務次官、陸自トップの岡部俊哉・前陸上幕僚長の出席を要求したが、与党は9日、これを拒否。辰己昌良・前統合幕僚監部総括官は出席するものの、政府側は監察結果に沿う形で答弁する方針とみられる。自民党の森山裕国会対策委員長は9日、記者団に「特別(防衛)監察という非常に重いところで調査した以上のものはない」と述べた。

 これに対し、民進党の山井和則国対委員長は同日、「特別防衛監察の結果がでたら国会で説明すると稲田氏は逃げ続けた。結果が出たら辞任して説明責任を果たさない。肝心の部分は未解明のまま残る可能性がある」と批判した。

 一方、閉会中審査を前に小野寺五典防衛相は9日、日報問題を受けて新設した「情報公開査察官」を任命。情報公開請求に対し「不開示決定」した案件について適切かどうかを調べる。情報公開を担当する職員を8人増員するなど再発防止に取り組む姿勢を示した。(相原亮、又吉俊充)

■日報問題のポイント

・陸上自衛隊は日報をなぜ開示請求対象外としたのか

・2月13日と15日の会議で、稲田朋美防衛相(当時)は陸自内に日報データが残っていたと報告を受けたのではないか

・稲田防衛相(同)が3月、「報告はなかった」とした国会答弁は虚偽答弁にあたらないか

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