昨夏の悔しさ糧に落ち着き1勝 3年連続出場の花咲徳栄

(10日、高校野球 花咲徳栄9−0開星)

 「直球が走っていない」。花咲徳栄の先発綱脇は自らの調子をそう分析していた。だが、焦らない。そんな状況も想定し、6月の練習試合で直球を1球も投げず、変化球だけで打ち取る練習をしてきたからだ。

 スライダー、シュート気味に落ちるツーシームを低めに集め、早打ちを誘う。走者がいれば低めへの意識をさらに強め、狙い通りに2併殺。四回はわずか3球で終えるなど、落ち着き払った8回92球だった。

 「先輩の夏を終わらせてしまった」と悔いるのは昨夏の甲子園。作新学院との3回戦に先発したが、2回途中5失点で降板した。

 「去年は雰囲気にのまれたけど、今日は落ち着いて投げられました」。綱脇だけではない。主将千丸や3番西川。昨夏を経験した主力たちが活躍しての初戦突破。千丸は笑顔を見せずに言う。「去年の1勝はただうれしかったけど、今年はチームを引っ張る仕事があるので」。見つめるのは、埼玉勢初の日本一だ。(山口史朗)

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