国連安全保障理事会は11日、トランプ米政権がイスラエルとパレスチナの中東和平案を発表したことを受けて会合を開いた。案はイスラエル寄りの内容で、出席したパレスチナ自治政府のアッバス議長は受け入れ拒否の立場を改めて表明した。理事国の多くは案には同調しなかったが、直接対話の再開を求めた。

 トランプ大統領が1月末に発表した和平案では、パレスチナ国家を樹立するとする一方、イスラエルが占領してユダヤ人入植を進めた地域などをイスラエル領とする内容。アッバス氏は和平案に基づいた地図を掲げ、「(たくさんの穴が開いた)スイスチーズのようだ。だれが受け入れられるのか」などと反発した。

 チュニジアなど一部の理事国はパレスチナ側の主張に基づいた決議案作りに着手したが、米国の反対などがあり、この日は採決には至らなかった。イスラエルのダノン国連大使は「アッバス氏が本気で交渉したいのならこんなところに来るのではなく、エルサレムに来るべきだ」と批判した。