新型コロナウイルスによる世界の死者が29日、米ジョンズ・ホプキンス大の集計で50万人を超えた。感染者も累計で1千万人以上に達している。感染者は欧米の先進国を中心に急増してきたが、6月になって新興国と途上国の累計が上回った。現在は毎日の新規感染者の約75%を新興・途上国が占めており、感染拡大は新たな局面を迎えている。

 同大によると、世界の累計の感染者は28日までの集計で1014万5791人。国連の基準に基づいて、世界各国を「先進国」(36カ国)と、その他の「新興国・途上国」とに分けると、感染者は先進国が約429万人、新興・途上国が約585万人となる。ブラジルやペルーなど中南米諸国での増加が最も目立ち、インドなど南アジアや中東、アフリカ諸国でも徐々に感染者数が増えている。

 世界保健機関(WHO)は、貧富の差が大きく、医療態勢も脆弱(ぜいじゃく)な新興・途上国での感染拡大に警鐘を鳴らしてきた。行動制限が長引き、経済活動の再開に踏み切る国も増え始めているが、このまま新興・途上国で感染が広がり続ければ世界的な収束は見通せない。貧困層や難民の間での蔓延(まんえん)も現実の脅威となっている。