MotoGPサンマリノGP:中上、突如出現したフロントタイヤの「奇妙なフィーリング」に苦しみ2戦連続の転倒

MotoGPサンマリノGP:中上、突如出現したフロントタイヤの「奇妙なフィーリング」に苦しみ2戦連続の転倒

 MotoGP第13戦サンマリノGPを、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は18位で終えた。ウイークをとおしてグリップに苦しんだが、特に決勝レースでは、予期せぬタイヤのフィーリングに悩まされ、転倒。再スタートを切ってフィニッシュした。2戦連続の転倒に、中上は厳しい表情を浮かべた。

 サンマリノGPの予選日までを終えて、中上は路面状況とグリップに苦戦していた。ひとつには、午前中よりも路面温度が上がる午後になるとコースコンディションが変わってグリップが落ち、それとともに「自分たちのパフォーマンスも下がる」状況。そして、セクター2でのタイムが遅いという状況だ。

 2019年のサンマリノGPでの路面状況の厳しさについては、ライダーたちが口をそろえている。中上も同様に、そうした状況に苦しんだ。しかし、決勝レースではまた違った苦戦を強いられることになったという。

「レース序盤から妙なフィーリングがあったんです。右側のフィーリングが悪く、特に4、10、14コーナーの低速コーナーですね。最後のエッジグリップにいくとフロントの接地感が一切なく、『かなりやばいな』とは思っていました」

「レース序盤でしたし、グループ内で走っていたので、すぐにペースを落とすことは考えませんでした。(ジョアン・)ミルの後ろで落ち着いて走っていたのですが、(右コーナーの)4、10、14コーナーではいつ転倒してもおかしくないフィーリングだったんです」

 そうした状況だっただけに、レース序盤の4周目で転倒したとき、驚きはなかった。転倒したのはまさに、その“鬼門”と感じていた14コーナーだ。

「ウイークをとおして(フロントの)この感じは一切ありませんでした。どちらかというと、リヤのグリップに苦戦していて、ずっと作業していたので」

「(コンディションは)前日とほぼ変わりませんでした。ただ、それが原因とは思えません。その場合は、リヤのグリップがとれない問題が出るはずなのですが、(レースで苦しんだのは)フロント。土曜日までフロントはノーコメントだったと思うので、余計に奇妙なんです」

「特にこのサーキットは奇妙で、単純にグリップがないというのではなく、(スロットルの)開け始めだけがグリップがなく、バイクを起こすとグリップが出てくるんです。全体的にグリップがなければ、開け始めから立ち上がりまで、スピニングして加速しない症状が一般的です。今週については、最後の立ち上がりではバイクはグリップしていました。そうしたバランスをとるのが難しく、自分としてもまとめきれなかった部分もあります」

 イギリスGP、サンマリノGPと得意とするサーキット2戦での転倒に、「この2戦で結果を残そうと意気込んでいたところだったので、正直言って、残念です」と語る中上。サンマリノGP以降は、「自分たちのパッケージで最大限の走りプラス、魅せる走りをしたい」と、少し考え方を変えて臨んでいくという。

「チャンスがあれば、(レースを)かきまわしていけるサーキットもあると思うので、気持ちを切り替えていこうかなと思っています」

 中上はサンマリノGPのウイーク中、厳しい表情を浮かべたままだった。コメントの歯切れの悪さも苦悩のウイークを物語る。次戦はアラゴンGP、そして以降はフライアウェイラウンドにつながっていく。日本GPも近い。次戦以降、『光る走り』で印象的な姿を見せたい。


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