BTCCイギリス・ツーリングカー選手権の2019年インディペンデント王者で、Cobra Sport AmD AutoAid/RCIB InsuranceのFK2ホンダ・シビック・タイプRをドライブしていたロリー・ブッチャーが、2020年に向け移籍を表明。古巣のMotorbase Performanceに復帰し、フォード・フォーカスRSのステアリングを握る。また、他陣営でも移籍市場が最終局面を迎えている。

 2017年にBTCCデビューを果たしたブッチャーは、昨季サム・トルドフとともにAmD Tuning.comチームからシリーズに参戦し3勝をマーク。BTC Racingのジョシュ・クックを僅差で下して初のインディペンデント・チャンピオンに輝いた。

 同年にイタリア・バレルンガで開催されたFIAモータースポーツ・ゲームスでも、ツーリングカー部門で5位に入ったブッチャーは、BTCC昇格をサポートしたデビッド・バートラム率いるフォード陣営に復帰し、残留を発表したこちらも元AmD出身者、35歳のオリー・ジャクソンとともに2台目のフォーカスRSをグリッドに並べる。

「Motorbaseに戻ってこれて最高だ。彼らが2017年にBTCC参戦のチャンスを与えてくれて、そこから僕のキャリアはまったく新たな局面を迎えたんだ。以後まったく振り返ることなく、今までやってこれたよ」と、古巣復帰の喜びを語ったブッチャー。

「短い期間でMotorbaseを去り2年にわたってAmDとともに働いたが、そこでの素晴らしい時間も幸運だった。(代表の)ショーン・オランビーと彼のチームと一緒に仕事をするのは本当に楽しかったし、インディペンデント・タイトル獲得という形で旅を成功に導くことができた」

「そこから去る決断は確かに簡単ではなかったけれど、ふたたび家族のようなメンバーとともにシリーズに挑めるのが心から楽しみだ。言うまでもなく、昨季の成功を踏まえて2020年はシリーズ総合でのチャンピオンを狙いたい」

 一方、Motorbase代表を務めるバートラムも、32歳になり成熟したドライバーを再び迎え入れることを「光栄だし、うれしく思う」と期待を込めた。


「過去にブリティッシュGTでともに戦い、その際に才能を確信したからこそBTCCヘ招待したんだ。それ以来、彼の成長を注意深く見守ってきた。過去2年にわたり多くのことを学び、今ではチャンピオンシップへのチャレンジが可能なドライバーにまで成長した」と、ブッチャーを評したバートラム代表。

 2017年からフォーカスの最高峰モデル"RS"を投入するMotorbaseだが、2020年も引き続き3台体制を継続。その最後のドライバー候補は近日中にもアナウンスされる予定だが、新シーズンに向けては3台ともに「新造シャシー」を用意するとしている。

 その他、インディペンデント・カップを争うトップチームにも複数の動きが出ており、ホンダ系のサテライトチームであるBTC Racingには36歳のマイケル・クリースが加入。2019年ランキング4位のクック、新規移籍の元WTCC世界ツーリングカー選手権レギュラー、トム・チルトンとともにFK8型ホンダ・シビック・タイプRのステアリングを握る。

 これによりBTCのシートを失う形になったクリス・スマイリーは、Excelr8 Motorsportのセカンドシートを確保。先にBMRからの移籍を発表していたセナ・プロクターとともに、2020年登場のヒュンダイi30 Fastback N Performanceの開発を担当する。

 また2018年にMotorbaseを離脱し、2019年を休養していたBTCC“マルチプル・ウイナー”のマット・ジャクソンは、ロブ・コラードに代わってPower Maxed Racingに加入し、1シーズンぶりのBTCC復帰が決定。

 これでボクスホール・ワークスのPower Maxed Racingは、2度のBTCCチャンピオンである"悪童"ジェイソン・プラトと、38歳のジャクソンというグリッド上でもトップレベルの組み合わせとなり、ふたりで通算130勝以上を誇る老獪なベテラン勢が、ボクスホール・アストラBTCCのシートに座ることとなった。