南米アルゼンチンを代表するツーリングカー選手権、スーパーTC2000のチャンピオンチームであるルノースポール・アルゼンティーナが2020年体制を発表し、新王者リオネル・ペーニャ以下3名のレギュラーと新カラーリングの『ルノー・フルーエンスGT』を披露した。また、スーパーTC2000では世界的潮流に先駆けて『The Race of the Stars』と名付けたeシリーズを開催し、世界戦3連覇のホセ-マリア・ロペスやネストール・ジロラミらゲスト参戦組とレギュラー勢、eレーサーたちがバーチャル空間で勝負を繰り広げた。

 世界的に拡散する新型コロナウイルス(COVID-19)の予防的隔離として、アルゼンチンの全モータースポーツカテゴリーを統括するCODASURとスーパーTC2000(STC2000)シリーズは、世界的に活用の動きが広まるeスポーツのプラットフォーム上で、本来は開幕戦の日程だった3月19〜22日の週末にいち早くレースイベントを実施。

 レースシムである『rFactor2』に基づいて作成されたシリーズの公式シミュレーター上で、2019年eシリーズのトップランカー勢と、2020年のSTC2000公式ドライバー、そしてシリーズになじみのあるゲスト勢が勝負を繰り広げた。

 2019年にシリーズを制した新王者リオネル・ペーニャ(ルノースポール・カストロール・チーム)や、マティアス・ロッシ(TOYOTA GAZOO Racing YPF Infinia)を筆頭に、前述のWTCC世界ツーリングカー選手権3連覇を達成したホセ-マリア・ロペス、そして2014-15王者のネストール・ジロラミらに対し、2019年のeシリーズ上位勢が対戦。

 予選からここが“主戦場”のeレーサー勢が上位を占める中、現役レギュラー勢では2016年王者のアグスティン・カナピノ(シボレーYPFクルーズ)が気を吐き、20周レースのファイナルラップでeシリーズ・ランキング3位のファン-マヌエル・ゴメス(ルノー・フルーエンスGT)をオーバーテイクする見せ場を披露。優勝した同eシリーズ・ランキング2位のファン・ブレイナト(ホンダ・シビックSTC2000)に続き2位でチェッカーを受け、現役勢として意地の表彰台を確保した。

 このレースで5位に入った2017-18年STC2000王者のファクンド・アルドゥソを擁するルノースポール・アルゼンティーナの実戦部隊は、その同じ週末に現実の2020年チーム体制をアナウンス。2019年に史上最年長の44歳でシリーズを制したリオネル・ペーニャをエースに、アルドゥソ、マティアス・ミラの残留を発表。最後のドライバーには新加入のトーマス・ガリアルディ-ジェネを起用した。

 これでペーニャは2012年にシリーズがスーパーTC2000に生まれ変わって以降、このルノーのファクトリーチームで9シーズン目を迎え、2019年ランキング3位のアルドゥソ、同6位のミラが引き続きルノー・フルーエンスGTのステアリングを握る。

 新加入のガリアルディ-ジェネは2018年にシボレーYPFチームからSTC2000デビューを果たし、2020年は満を持してのチャンピオンチーム移籍が実現。これにより昨季まで在籍したファクンド・コンタは、同国の“Turismo Nacional Class 3”に戦いの場を移すこととなった。

 一方、シトロエンやホンダのファクトリーチームに在籍したホセ-マニュエル・ウルセラは、かつてシボレーYPFチームでテクニカルディレクターを務めたルチアーノ・モンティが設立したモンティ・モータースポーツに加入し、2020年はプライベート・スペックのシボレーYPFクルーズをドライブすることを発表した。

「STC2000シリーズでついに自分のチームを立ち上げることができて本当にうれしい。起用した“マヌー(ウルセラの愛称)”はシリーズでベストのドライバーのひとりであり、必要な才能をすべて有した男だ。新チームだけにプロジェクトの成功には時間を要するだろうが、必ず実現できるだろうことは確信している」