ドライバーがF1でのキャリアを通して、同一の象徴的なデザインのヘルメットを使い続けていた時代はとっくに過ぎ去った。現在では新シーズンが始まるごとにデザインが変化している。

 2015年、FIAは少々の変更と年に1度の完全なデザイン変更を除き、シーズン中のヘルメットデザインを変えることを禁止した。
 だが、2020年シーズンには、再びドライバーたちがヘルメットを自由に変えられるよう、規則が変更された。

 独創性を追求するタイプのダニエル・リカルドは、今年、ストリートアート風のモチーフを取り入れたカラフルなデザインを採用した。リカルドは2020年のヘルメットについての詳細を次のように明かしている。

「ここ数年は、全体的なヘルメットのデザインを比較的自由に決めてきた。僕の棚に並べられているこれまでのすべてのヘルメットを見ると、古いものはどれも、おおむね同じように見える」とリカルドは説明した。

「でもこれからは、それぞれのヘルメットが芸術作品になるようにしたい。年ごとに、何か違うものを表すようにね」

 2019年のヘルメットと同様に、リカルドは2020年のデザインもロサンゼルス在住のアーティストである、オーナメンタル・コニファーのニコライ・スクレイターに託した。

「今回もオーナメンタル・コニファーのニコと作業をすることにした。これまでとは違ったものになったと感じている」とリカルドは付け加えた。

「ヘルメットのベースとなっているのは、ヒョウ柄のようなプリントだ。必ずしも目立つ色合いではないが、パステルグレーとチャコールが使われている」

「多くのレイヤーを使用したことで、部分的にポップな感じになる」

「今年のヘルメットのタイトルは、『留まるな』だ。昨年のメッセージと傾向は似ている。変化のない古いものにとらわれずに、そうしたものから自分を引き離し、自分自身で何かをすることがいかに重要であるかということだ」

 新しいデザインのなかで、リカルドが一番気に入っている部分はどこだろうか?

「ヘルメット全体を気に入っているから、ひとつの部分を選び出すのは難しいな」とリカルドは語った。

「ニコの仕事を本当に気に入っている。とはいえ、今年はヘルメットの上部かな。昨年、ヘルメットのピンク色の部分がオンボードカメラによく映っていることに気づいたんだ」

「だから、今年はオンボードカメラに映るように、ニコが『カメラに映っているから笑って』というロゴを作った。すごく気が利いているし面白いよね」