スーパーバイク世界選手権(SBK)は、2月28日から3月1日にかけて行われた開幕戦オーストラリアを予定通り終えることができた。2月末はまだ新型コロナウイルスによる流行の拡大を止めるための手段が講じられる前だったのだ。

 2020年シーズンからワークスとしてSBKに復帰したTEAM HRCは、2019年シーズンにドゥカティでランキング2位となったアルバロ・バウティスタとカワサキから参戦していたレオン・ハスラムを起用。

 新チームで開幕戦を戦ったバウティスタとハスラムが第1戦の振り返りと、新型コロナウイルスの流行により、各国で外出禁止や自粛が求められる現在の状況にどう対処しているかを語った。

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■アルバロ・バウティスタ(TEAM HRC)インタビュー

――今のあなたの生活はどのようなものですか?
バウティスタ:奇妙な状況だね。僕たちが経験したことがないものだよ。このウイルスは主に高齢で虚弱な人か、すでに他の病気にかかっている人に影響を与える。自分たちよりも他の人たちのことをより気にかけるべき時だね。団結する時だよ。この状況が出来るだけ早く改善され、ふたたびこのようなことにならないことを願おう。

――世界クラスのプロのアスリートにとって、トレーニングと心理面の準備は非常に重要です。レーストラックへ戻るのを待つ間に、少しでも身体やメンタルの準備の方法を変えましたか?

バウティスタ:今のところ、できているのは通常行っているトレーニングの半分くらいだと思う。幸い僕は自宅に小さなジムがあるから、何かしらやることができる。でもさらに技術的なレベル、つまりライディングのトレーニングができない。モトクロスも、スーパーモタードも、フラットトラックもね。

 身体的なトレーニングはできるが、技術的なトレーニングができないということだ。でもあらゆる状況に適応しなくてはならない。精神面では、バイクに乗れないという事実や、いつレースに戻れるのか分からない状況に集中してはいない。前向きな方法で自宅での時間を使おうとしている。幼い娘と一緒にいるのは、僕にとってとても良いことであることは間違いないよ。

――SBKは予定通りにオーストラリアで開幕戦を終えることができました。この2週間で、レースを見直してあの最初の週末を分析する機会はありましたか。冷静にあのレースをどのように評価し、次戦には何を期待していますか?


バウティスタ:少なくとも僕たちはチャンピオンシップを始めることができた。難しい週末だったと同時に、非常にポジティブな週末でもあった。現地に到着する前から、レースは厳しいものになることは分かっていた。

 何故なら僕たちのチームは新しく、バイクも完全に新品だ。それをベストを尽くして開発しなければならない。時間が必要だけれど、第1戦の前にはあまり時間がなかった。それにウインターテストの間、悪天候のコンディションに見舞われていたということもある。

 でもオーストラリアでの週末を活用して解決策を見つけることができ、それがバイクへの自信を高める助けになった。土曜日にクラッシュするなど困難な週末だったにもかかわらず、僕たち、バイク、チームそしてホンダが持つポテンシャルを示すことができた。それはポジティブなことだったし、次のステップに進むための多くの情報を収集することができた。もちろんこの状況では、エンジニアたちは家でしか仕事ができないけどね。

――日本にいるあなたの技術者やエンジニアたちと連絡を取り合っていますか?

バウティスタ:そうだね。レース後に話をしたよ。なぜなら、僕たちはレースウイークの間には最も重要で差し迫ったコメントだけを交わすので、細かいけれど非常に重要な部分のことを忘れているかもしれないからだ。だからオーストラリアの後も僕たちは連絡を取り合っている。

 意見を交換して、さらに細部に取り組もうとしているし、確かに作業は続いているよ。たとえコースにいなくてもね。僕たちはファクトリーと連絡を取り合っているんだ。

――ファンへのメッセージはありますか?

バウティスタ:今、最も重要なのは人の命だから、家にいてほしい!他の人たちのことを考えよう。今は連帯を示す時だ。感染したひとたちが回復して、レースがすぐに再開され、状況が普通に戻ったことが証明されることを願っている。みんなにバーチャルで力強いハグを送るよ!