F1の2020年シーズンは、開幕直前に中止となったまま再開に至っていない。フェラーリの2020年第1四半期決算において、これが収入と利益に影響を及ぼしていることが分かった。

 フェラーリの第1四半期決算が発表され、純収入9億3200万ユーロ(約1073億1000万円)に対して、営業利益は前年同期比5%減の2億2000万ユーロ(約253億3100万円)だった。販売台数は増加したものの、レース中止に伴うスクーデリアの減収分を相殺することができなかった。

 フェラーリは次の四半期についても厳しい内容になると予測しており、それを踏まえて年間の利益予想を引き下げた。全体として、F1活動によるものを含めて、フェラーリは協賛、商業、ブランドの項目から8900万ユーロ(約102億4700万円)の収益を稼ぎだしたが、これは前年同期比で30%の減少だった。

「F1事業がかなり大きな規模で我々の2020年決算にマイナスの影響を与えているのはあきらかだ。それと同時に、これを予測することもほとんど不可能だった」と、フェラーリのCEOであるルイ・カミッレーリは、アナリストと投資家向けの電話会見で語った。

「これは、我々の二大収益源となっている商業権保有者による収益と協賛収益が劇的に減っていることをはっきり示している」

「こうした収益への打撃は、小規模な相殺項目があるにしても、本質的にはそのまま最終損益にまで響いてくる。我々にとっては大きな打撃だ」

「好材料を探すとすれば、今年に限った現象であってほしいと願っている」

 最近まで続いていた2021年のバジェットキャップに関する議論では、費用上限を1億4500万ドル(約154億1100万円)よりも引き下げるべきとしたF1中団グループの主張に、フェラーリは抵抗を貫いた。

 それでも、カミッレーリは最終的に決まったこの額がF1の経済状態に良い影響を及ぼすことへの期待を寄せている。

「そうした上限の設定が、すべての参加者にとってF1の経済的な持続性を担保するものであってほしいし、同時に世界レベルで最上位の選手権であり続けるとともに、自動車の革新性と技術力を大きく促進する起点であってほしいとも願っている」