バイコレス・レーシングチームは、6月から9月19〜20日に延期となった2020年のル・マン24時間レースのリザーブリストから昇格し、7台目のLMP1カーを走らせるチームとして伝統の1戦にエントリーする予定だ。

 チームオーナーのコリン・コレス博士はSportscar365の取材に対し、オーストリアの旗を掲げる同チームが2019/2020年シーズンのWEC世界耐久選手権に参加する当初の行動計画を達成するため、8月15日に予定されているスパ6時間レースに向けた準備をしていることを認めた。

 今年2月に発表されたル・マン24時間レースのエントリーリストにおいて、バイコレスが走らせるENSO CLM P1/01・ギブソンはその一覧に掲載されなかった。同チームは当初、欠員が出た場合に備えるリザーブリストの2番目に位置していたのだ。

 しかし、青木拓磨らを擁し“ガレージ56”からエントリーする予定だったSRT41が出場を断念したことでポジションがひとつ上がり、先週金曜日にポルシェが“北米GTチーム”の2台のエントリーを取り消したことから繰り上がりによって本戦出場が可能となった。

 ABBフォーミュラE選手権や全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦したトム・ディルマンはACOフランス西部自動車クラブが発表した暫定リストに名を連ねたが、コレスによるとENSO CLM P1/01に搭乗するドライバーラインアップはまだ決まっていないという。

「もちろんスパ・フランコルシャンとル・マンの両方に行きたい。これが我々が立てた当初の計画であり、やりたいことだからね」と同氏。

「ドライバーに関しては現在のモータースポーツの状況からすると、明らかに多くの選択肢がある」

「最終的にはかなり良いラインアップになると考えている。まだ決まってはいないが、起用できるドライバーは皆とてもハイクオリティだ」

 バイコレスは早ければ来週にもドイツのニュルブルクリンクで同チームのLMP1カーをテストし、スパとル・マンの準備を進める予定だが、現在はそのための確認を待っている状況だ。

 一部のGTチームはドイツが新型コロナウイルスの大流行から開放された初期の段階で、ホッケンハイムですでにテストを実施している。ドイツ南部に主要施設を有するバイコレスも最初のテストを実施次第、今後数週間以内にスロバキアリンクとポール・リカールでENSO CLM P1/01を走らせ軌道に乗せることを目指しているという。

■マシンは新たなエアロキットを備えて登場か

 また、コレスは2019年のル・マン以来、レースに出場していない自チームのLMP1カーはWECのグリッドに復帰する前に一連のアップデートを受けると説明した。

「新しいル・マン用のエアロキットが登場したことで、目に見える変化が起きている」とコレス。

「これにはまったく新しいフロントエンドと、リヤエンドが含まれているんだ」

「昨年のスパでは、エンジンを(ニッサン/ニスモ製から)ギブソンに変更しなければならなかったため、テストにかける時間を割いていた。非常に厳しいスケジュールであったが、これらすべての信頼性の問題が解決されていることを願っている」

 2019/20年シーズンのWECはル・マン後の11月21日に最終戦バーレーンを再設定したが、バイコレスが同ラウンドにエントリーするかどうかを決定するには「時期尚早である」とコレスは言う。
 
「開催日が同じである場合、我々は何が起こるかを観察しなければならない」

「まだ何かが変わる可能性がある。状況がどのように変化するかは誰にも分からないと思うが、スパとル・マンのイベントが開催れるときには間違いなく準備ができているはずだ」