北米のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権を主戦場とするコルベット・レーシングは、2020年シーズンに新型マシン『シボレー・コルベットC8.R』をデビューさせ、同年のル・マン24時間レースに持ち込むはずだった。しかし、新型コロナウイルスの“パンデミック”による影響でLM-GTE Proクラスへのエントリーを撤回することになった。

 プラット・アンド・ミラー社が運営するシボレーのワークスチームは先週末、伝統の耐久レースを主催するACOフランス西部自動車クラブに対しコルベットC8.Rを投入しないことを通知。これは同社が2000年から20年に渡って継続してきたル・マン参戦が中断されることを意味する。

 WEC世界耐久選手権のハイライトとして毎年6月に開催されるル・マンは、新型コロナの感染拡大による影響をうけ今季は9月19〜20日へとリスケジュールされた。
 
 このことが北米の耐久シリーズを戦うGTチームにとってはロジスティクスの観点からネックとなっており、コルベットの発表以前には同じIMSAシリーズを戦うコア・オートスポーツ主導のポルシェGTチームが走らせる2台のポルシェ911 RSRが、ル・マンから撤退することが明らかになっている。

「コルベット・レーシングはル・マン24時間レースで長い歴史を持っているため、『2020年のレースに参加しない』という決断を下すのは簡単なことではなかった」と語るのは、シボレーパフォーマンスおよびモータースポーツ担当副社長のジム・キャンベルだ。

「現在の状況やスケジュール変更のタイミングなど、いくつかの要因が我々の決定に影響を与えた」

「コルベット・レーシングが過去20年間、ル・マン24時間レースに招待されてきたことを誇りに思っている。だからこそ、今年の大会に参加できないことを本当に残念に思う。(来年以降)ル・マンでふたたびレースをする機会があることを願っているよ」

 チームは今季のル・マンで、ミッドシップレイアウトとなった新型GTEカーをデビューさせる予定を立て、アントニオ・ガルシア/ジョーダン・テイラー/ニッキー・キャツバーグ組の63号車コルベットと、トミー・ミルナー/オリバー・ギャビン/マルセル・ファスラー組64号車コルベットの2台体制で2014年以来のクラス優勝を目指していた。

 今回明らかになったコルベットの撤退により、リザーブリストからハイクラス・レーシング(LMP2)が走らせる2台目のオレカ07・ギブソンと、プロトン・コンペティション(LM-GTE Am)のポルシェ911 RSRが本戦出場権を獲得している。